南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-141)(私家版)

四個の無色界唯作心

四つの無色界唯作心は、無色禅を擁する阿羅漢にのみ、生起する事ができる。

阿羅漢が、空無辺処無色禅に入ると、心流に、空無辺処唯作心が生じる。空無辺処善心ではない。

阿羅漢(の心流において)、もし、生起するのが空無辺処善心であるならば、善心は、果報を再生する事となる。

しかし、阿羅漢は、徹底的に煩悩を断じ滅してあるので、彼の一切の善なる活動は、果報を生じることがない。

故に、心中に生起するのは、唯一、唯作心のみとなる。

色界心、無色界心は、すべて、三因である:

それはすなわち、

無貪・無瞋・無痴であり、この事は、智慧がなければ、ジャーナを証得できない事を意味している。

阿羅漢が、無色界空無辺処禅心に入ると、ただ唯作心のみが生起する。

というのも、空無辺処果報心は、空無辺処地梵天神に生まれる時の、結生識になる事しかできないが故に。

(3-142につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>