15個の色界心と12個の無色界心全体は、総称して「広大心」(mahaggatacitta)と呼ぶ。
すなわち、殊勝であり、優越しており、高尚なる心である事を意味する。
というのも、それらは已に、諸々の蓋を離れているからであるが、それはすなわち、五蓋を離れている事であり、清浄で、昇華されたもので、広大なる心境である。
一次的に煩悩を征服しており、故に、清浄である、と言う;
已に欲楽を離れている為、故に、昇華と言う;
広大なる心境とはすなわち、それが取る所縁、例えば慈心禅、慈心は、10方の宇宙に拡散するものであるから、その心は、広大なものである。
また、例えば地遍は、心は、地遍全体を10方の世界に拡大し、結果、全世界はみな地遍となる。
こういう事から、心とは非常に広大なものとなるのである。
(3- 143 につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>