コーンダンニャは、刹那に、まるで奇跡の様に、隠士の姿が脱げ落ちて、自然に、大長老の威儀が現れた。
身体には袈裟を纏い、手には托鉢用の鉢を持ち、まるで出家して、60余年の長老の様であった。
仏陀は、ただ口頭で、
”Ehi bhikkhu” という、最初の偈頌を述べただけで、隠士コーンダンニャは、出家が決まり、かつ具足戒を受戒したのである(upasampādā)。
これより、仏陀の教法において、出家と具足戒の伝統が始まったのである。
(8-5につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>