南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(4-35)(私家版)

作意の現起(現象)は、目標と対面する事。

作意は、船をコントロールして、目的地に向かわせる、舵の様である;

または、訓練を終えた馬を、目標に向かわせる御者の様である。

「作意」と「尋」の、二者の区別は、明確にしておく必要がある:

作意は、相応法を目標に転向させる作用。すなわち、注意力を目標に向かわせる事;

尋は、相応法を目標に投入する作用。

たとえば、ペーロン競漕の時、船には、前、中央、後ろに各々一人づつが乗るが、方向を指示するのは、後部の人で、彼こそが「作意」である。

前の席に乗る人は、船を漕ぐだけでなく、目的地に到着した時には、勝ちを名乗る旗を奪わねばならないが、これは「思」である;

真中の席にいるのが、「尋」である。

(4-36につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>