南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(16-21)(私家版)

如来は、この様な比喩を通して、夫妻が、如何にして、貪欲と驕慢を離れたのかを、説明する。食べ物を受用する目的は、唯一、沙漠を通りぬける為だけ、である。

僧人が、信施の、または他の方式によって得た食物は、以下の様に省察・思考しなければならない。

”食べ物のおいしさに貪着してはならない。

明日の為に、少しばかり貯蔵しておこうとして、貪欲になってはいけない。

未来においてもまた、同じ様な、おいしい食べ物が手に入る様にと、貪着してはならない。

他人が同じ様な美食にあずかれないからと言って、驕慢になってはならない。

食事の為に、貪欲が生じたり、嫉妬が生じたりしてはならない。

食事が粗末だからと言って、憂慮する感情が生じてはならない。

食事がおいしくても、おいしくなくても、ただただ、平等心でもって、食事を取るのは、ただ、身体と生命の存続の為である、と思惟する。”

(16-22につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>