南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-19)(私家版)

5、無貪(alobha)

特徴は、心が貪欲に欲求しない事、または目標に執着しない事。ちょうど、水滴が、蓮の葉に粘着しないが如くに。水滴は、一瞬蓮の葉の上に乗っても、即刻、葉から、すべり落ちる。まったく執着、執取する事が無い。

これが、不貪の特徴である。

作用は、執着しない事。

それは解脱した比丘の様である。

現起(現象)は、無著(無執着)。

近因は如理作意。

無貪は、無貪であるだけでなく、ポジティブな品徳を含む。たとえば、布施をすることもまた無貪である。己の財物を差し出すことができるという事は、あなたの心中に、財物への執着がない事を著している。捨離、出家して五欲への追求を放棄することもまた、無貪である。己自身の家族に執着しない事、これもまた無貪である。

(7-20につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>