南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(19-20)(私家版)

三、離非梵行学処(abrahmacariyā veramanī)

離非梵行学処とは、以下の事を言う:

僧人は(在家者にとっては、正常な行為である所の)性行為を戒除(戒にもとづいてそれを避ける)しなければならない。

淫を行う時の動きとは、己自身の生殖器を相手方の陰道、肛門と口という三つの道に入れる事を言う。たとえ、ゴマ粒ほどしか到達していなくても、破戒は成立する。

淫を行う時の動きと、確実に進入したかどうかは、二つの大きな要素となる。

もし、相手が強迫的に無理やり進入して来て、自分は受け入れがたく(=納得できず)、気持ちが同調しない時、不犯となる。

もし、その様な気持ちがあり、黙認したならば、犯となる。

淫を行うのを模倣するだけなら不犯であるが、しかし、サーマネラはこの事(行淫の模倣)によって罰を受ける。(注4)

注4=英訳では、”The precept is not broken by abnormal sex”となっているが、これは誤訳の可能性がある。シンハラ語の ”ayathā”は、パーリ語では ”ayathā” と対応する。

この単語の意味は:間違った、真実でない、すなわち、模倣、想像、仮にその様に振る舞う、である。

(19-21につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>