翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー49)(私家版)
しかし、彼は、苦難の中の有情の、その拠り所のない様をみて、非常に強い悲心を起こした。そのため、阿羅漢になることを拒絶したのである。この種の悲心は、通常の悲心ではなく、これは Mahakaruuna(大悲心)なのである!未だ阿羅漢を証する前であるならば、(人は)菩薩道を修することかできる。しかし、ひとたび、阿羅漢を証してしまえば、大きいものから、小さいものへ回帰する事はできない。というのも、輪廻の根本ーー無明と愛欲ーーが、阿羅漢道によって徹底的に断じ除かれるが故に。