翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー3)(私家版)
慳の生起は、他人と財物を分け合う事に、我慢が出来ない時、生じるものである。嫉・慳の所縁は、同じものではない。 前者は他人の成功で、後者は己の成功である。 故に、両者が同時に生起する事はなく、それぞれ個別に生起する。過去になした悪業と、未だ成さない善業に対して後悔するとき、悪作(の心)が生起する。 ただ、時々に、たまたまに生起するということは、それらは、因と縁があって初めて生起する、ということである。 因と縁のない時、それらは生起しない。我々は、24時間ずっと他人を嫉妬し続けているわけではないが故に、それらはたまたまに生起するのだ、と言う。