Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

戒名(法名)の誤解

先日、IT上のニュース(投稿意見)で、下の様なものがありました。                   曰く【統一教会で、何千万とか献金させられて、家庭が崩壊したと主張する方々がいる。我が家は家庭崩壊したわけではないが、家族が亡くなった時、(伝統的な古い)お寺から戒名代として100万円を請求され、支払った(戒名がないと遺骨を墓地に埋葬出来ないと言われた)。これもまたボッタクリではないのか?】                はい、ボッタクリです。         このブログでも何度か書きましたが、戒名または法名と言うものは、読んで字の如く、                 《戒を授かった時に、授戒の僧から頂く名前》で、                   サンガの中で使う場合は、一種の<あだ名>の様なものです(ゴータマ仏陀がサンガを成立させた時に、出家者に対して世俗で使ってきた名前ではなく、新たに<あだ名>をつけて、サンガの中ではそれを使う様にしたものです)。                        もう一度言います。             戒名は、出家する時に〘私は戒律を守ることを誓います〙                           と授戒の僧に誓った時点で、その僧から付けて頂く、あだ名です。            戒名・法名は、これから修行に励まんとする者が、授戒の僧から頂く名前・あだ名であって、死者には必要のないものです………           私は23年前、緬甸のパオ森林僧院で、パオ・サヤドーから Pannyaーadhika という戒名を頂きましたが、費用は一銭も掛かっておりません……             出家の記念に何かお布施をすると良い、と同宿の女性にアドバイスされて、日本から持って来ていたボールペンを100本ほど、居合わせた人々に配りましたが、それだけです)。                 戒名は、生きている人間が、授戒の僧から、                    生きている内に付けて頂いて、         生きて修行した証に、          生きている時に、使うものです。       戒名の授与に、金銭のやり取りは生じません。                   仏教を学び実践する者は、心清らかなのがよい。お寺は運営するものであって、経営するものではない。                                         追記:亡くなった方が、善趣へ行くか悪趣に行くかは、本人の生前の行いや心がけによります。遺族がお金で戒名を買って上げても、本人とは何の関係もありません。            Pannyaーadhika Sayalay/般若精舎