Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

花鳥風月

子供の時からの疑問に、         <なぜ(悟りを得た)僧侶は、山奥に引っ込んで、花鳥風月を友に暮らすのか?>           と言うものがあります。。。                         最近少し分かる様になりました。。。   仏教で出家して修行して、多少とも心得を得た僧侶は、その(悟りの深い浅いの)程度の差はあっても、ゴータマ仏陀の教えた世界の実相、即ち…………                 【無常、苦、無我】                          が分かってきます。            刹那に生滅する己の心と心所と、物質の基本単位である素粒子の刹那生滅に気が付いてしまえば、この世に求めるモノは、ほぼ何もなくなります。。。            かと言って、世人にこの世は〈無常、苦、無我ですよ〉と説いて回っても、ほとんどの人は、聞く耳を持たない…………   特に、折角生まれてくることの出来たこの人生を、多いに存分に楽しみたいと思う面々には                 〘人生は苦=人生は砂上の楼閣の様なもので、強いて求めるものは何もない〙      いう教えは、嫌いみたいです……笑。      私も、弟子を取りませんし、後何年かの後に来るであろう死の時まで、自分のできる範囲で修行精進に励み、花鳥風月を友に生きるのがベターかも知れない、と思っています。                   追記:ゴータマ仏陀も、最初は説法するのを躊躇しました。当時は、<素粒子>と言う言葉もありませんでしたし、ご自分の悟りの内容を、世俗の人々にどれ位分かって貰えるか、確信が持てなかったのだと思います。            

Pannyaーadhika Sayalay