『智慧の光』(2-2)<K氏依頼分>
八聖道分の正定に関して、仏陀は、多くの経典の中において、それを、初禅、第二禅、第三禅及び第四禅として、説明している。この様な教法は、“殊勝義釈“(ukkaññha niddesa)又は“中灯法“(majjihedāpaka)と呼ばれる。殊勝義釈では、観禅修習の根幹に関わる所の、最も良い定力として、列挙するものである。中灯法では、9種の定の中間の四個とし、それは即ち、色界定(rāpāvacara samādhi)の事である。仏陀が、四個の色界定を挙げて、それを正定であるとする時、それぞれ色界定の上と下の二辺にある四個の無色界定と欲界近行定も又、含まれるものである。故に、正定の真実の意味は、全ての9種の定を指しているのである。この様であるから、禅修行者は、己自ら省みて、ただ7聖道分を修しただけで、涅槃に到達できるのかどうか、反省しなければならない。もし、戒、定、慧の三学を修するならば、それは即ち七清浄であるが、禅修行者は、先に“戒清浄“(sāla ママ visuddhi)を修し、その後に、“心清浄“(citta visuddhi)を修するのである。 ………………………………………… ★願以此功徳、早日証得涅槃楽!