南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『智慧の光』(6-10)<K氏依頼分>

もし、この方式で以て省察しても尚、ジャーナを証得する事が出来ないならば、あなたは、あなたの嫌いな人に悲心を起こさなければならない。何故であるか?と言うのも一切の衆生は、老い、病、死から逃れる事が出来ないが故に。もし、この人が未だ凡夫(puthujjana)であるならば、彼は未だ悪道(apāya)から離脱できていないが故に。一切の衆生は皆、可哀想な(生き物なので)ある。この様に省察して後、あなたはあなたの嫌いな人に慈愛を散布するならば、あなたはジャーナを証得する事が出来る。もし、これでも上手く行かないのであれば、諸々の界を分別するのも実施可能な方法である。以下の様に省察する:“私は彼の何処に怒りを覚えているのか?私は彼の頭に怒っているのか?彼の体毛に?彼の爪に?彼の皮膚に?肉?腱?骨?骨髄?“等々。逐一、32分身を省察する。もしこうしても尚、怨恨を解消する事が出来ないならば、次は、彼の四界を分別する:“私は彼の地界に怒っているのか?水界?火界?それとも風界?“この様に四界を省察すれば、怨恨は静まる。もし、あなたがすでに四界分別観を修行した事があるならば、この様な省察は、非常に容易に実践出来る。又は、あなたはすでに名色又は五蘊の識別に熟練しているの、であれば、智で以て、五蘊を識別した後、あなたは以下の様に省察する事もできる:“私は彼のどの蘊に怒っているのか?色蘊か?受蘊か?想蘊か?行蘊か?それとも識蘊か?“この様に省察すれぽ、怨恨は静まるに違いない。。…………………………………………     ★願以此功徳、早日証得涅槃楽!