(原稿P17)義注では、如何にして慈心の熟練を練るかという事について、以下の様な提言がある:農夫が田畑を耕す時、彼は先に真ん中の小さな花土地から耕す。その後に、徐々に、少しずつ、耕す面積を広げて行き、最後に田畑全体を整地する。 …………同じ様に、先に、近くの衆生に向けて、五種の無制限遍満慈と、七種の無制限遍満慈を育成する。その後に、徐々に範囲を拡大していく。例えば:まずは、一基の寺院の範囲内で始め、当該の範囲内の12組の衆生を、禅修行の対象にする。この12組の中で、先に“無制限遍満慈“に属する前五組を禅修行の対象にするのである。白遍第四禅の光で、寺院全体を照らし、当該の範囲内の衆生が見れる様にする:天神、動物、人類及び悪道の衆生を含む所の、当該の範囲内の地底の中に向けて見るのである。もし、地獄の衆生が存在するならば、彼らも含まれる様にし、光で以て、彼らを照らす。その後に、彼らに対して慈愛を散布さする。例えば:“一切の有情に仇敵のない様に願う。“等で、第三禅を証得する様に修習する。あなたがすでに限界を突破している為、この時点では、非常に容易に慈心ジャーナを証得する事ができる。“仇敵がない様に“の方式で以て、第三禅まで修したならば、次に、逐一、“内心の痛苦がない様に。““身体上の痛苦がない様に。“及び “愉快に、己を大切に、己を尊重する様に“という三種の方式によって、第三禅まで修する。あなたは必ず、逐一、四種の方式で以て:一切の有情、一切の有息者、一切の生物、一切の個人及び一切の生命有る者に、慈愛を散布しなければならない。この様にして育成された慈愛は“無制限慈“と呼ばれる。というのもそれは、指定された衆生を以て、禅修行の対象とはしていない故に。この五組を成功裏に修行したならば、更に一歩進んで、七種の制限付き遍満慈を修習する:一切の女性、一切の男性、一切の聖者、一切の凡夫、一切の天神、一切の人、一切の悪道の衆生。これには、一切の阿修羅、餓鬼、動物及び地獄の衆生を含むものとする。逐一、上に述べた四種の方式で以て、第三禅を証得するまで、彼らに慈愛を散布する。五種の無制限遍満慈と七種の制限付き遍満慈に関して、一つの種類毎に、慈愛を散布する四個の方式がある。故に、この寺院の範囲内の衆生に対して、合計、48個の慈愛の散布方式がある事になる。この様にして、修行が成功したならば、あなたは範囲を二、又は三基の寺院(この寺院の近くには他の寺院も存在する)に拡大し、同じく48種の方式で以て、慈愛を散布する。成功したならば、次には、範囲を徐々に、一つの村、二つの村、一つの町、二つの町、三個の町等と範囲を拡大して行く。その後に、国家全体、地球全体、31界(cakkavãeaママ)から無辺世界(ananta cakkavãeaママ)まで広げていく。一組の31界は即ち、一個の世界を構成するものであり、そして、世界は無数にあるのである。故に、48種の方式を用いて、慈愛を無辺の世界に散布しなければならないのである。………… ………………………………………★願以此功徳、早日証得涅槃楽!