是誰庵のひとやすみー黄梅熟了
記憶を頼りに書きます。
細部の描写が間違っているかも知れません。
興味のある方は、正本でご確認ください。
中国のある所の禅寺で修行していた僧侶Aが、なかなか悟れず、
別の禅寺に引っ越していきます(実家に帰ったのかも)。
引越し先は、黄梅山と呼ばれる区域でした。
この僧侶Aがやがて悟ります。
以前の師匠は「あいつが悟った?ならば、あいつに伝えてやれ。
『以前、師匠は仏性ありと言っていたが、今は仏性無しと言って
いる』とな」と。
弟子は言いつけを守ってAに会いに行き、師匠の伝言を伝えます。
そのときAはいいます「仏性は無い?いや、ワシは仏性アリじゃ。
お前なんぞ帰れ!帰れ!こら!帰らんか!」
使いの弟子が師匠の元に戻り、Aに叩きだされたことを
報告すると、以前の師匠は一言:「黄梅熟了(黄梅が
熟したわい)」
味わい深い、禅の公案、ですね。