南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

般若の独り言~えびす丸ストーカー中

玄関で三つ指ついて正座するえびす丸 えびす丸(トイ・プ。雄。保護犬)が精舎に来て、9か月。6月で満三才です。 前の飼い主に可愛がられていた様で、人間大好き。 精舎に来た日の夜、一晩だけ遠吠えした後、翌日からすぐに、私に懐きました。 9か月後の現…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-11)(私家版)

反対に、もし精進が過剰で、定力が不足である時、「掉挙」が生起する。正念は、精進力が多すぎる時、リラックスしなければならないという事を知っている。こうして初めて、定根と精進根をバランスする事ができる。 正念は(バランスの可否を)知っている為、…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-10)(私家版)

これらは皆、強くて力のある正念を育成する為の、最も近い原因であり、故に近因と言う。 仏陀は以下の様に言う、どの様な業処においても、正念は必要である、と。 五根をバランスしようとする時、正念は、あなたに、あなたの慧根(の強さ)が、信根を超えて…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-10)(私家版)

正念の近因は、強くて力のある想または四念処である。 それはすなわち、身念処、受念処、心念処、法念処である。 安般念は「身念処」である(身=呼吸); 楽受、苦受、不苦不楽受を観ずるのを「受念処」という。心の貪欲、瞋恚、痴を観ずるのは「心念処」で…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-8)(私家版)

現起(現象)は、心を守護(保護)する事、または目標に対応している状態である事。安般念の修行を実践する時、正念がある為に、心は守護(保護)されて、五欲の目標に向かって漂い出る事、色、声(音)香、味塵に向かって漂い出る事がない。 正念は、ちょう…

般若の独り言~未練

私が現在、身の回りにある物品に関して、大いに断捨離をしていることは、前に書きました。 捨てるべきものは捨てて、人に差し上げることの出来る物は、差し上げて・・・ここにきて、だいぶ整理がついて来ました。 今は、残っている大量の布地(息子や孫に、…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-7)(私家版)

正念は、瓢箪の様には、水の表面を流れて行ったりしない。正念は、まさに石を水の中に放りこんだ時の様に、心の中に入り込む。この様であって、初めて、非常に強い正念である、と言える。それ故に、正念とは、目標を見失わない事、とも言える。作用は、迷わ…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-6)(私家版)

2、念(sati) 特徴は目標に対して、しっかりと識別し、(うっかり)忘れない事。 たとえば、安般念(出入息念)の修行の時、(己自身の)息に対して、一時も失念する事無く、息に対して明瞭 であり、心の念(思い、意識)が、呼吸から離れないのであれば、…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-5)(私家版)

こうしたことから、正法を聴聞する事は、ソータパナ(になる為の基本的)素質(素養)である、と言える。 信心(=確信)はまた、両の手と例える事ができる。 あなたが宝の山に入山した時、両の手を使って初めて、その宝を持ち帰る事ができる。 手がないなら…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-4)(私家版)

人は、持戒に関して懐疑するならば、布施はしない。 故に(上記の事から)、信心(=確信)が生起するや否や、各種の懐疑は、浄化される(事が分かる)。 「信心(=確信)」の現起(現象)は、迷妄(迷曚)ではない事であり、それはすなわち、心の不浄、例え…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-3)(私家版)

「信」の作用とは、澄清であって、ちょうど清水宝石が、混濁した水を、清らかなものに変える事が出来る様に、同様に、五蓋または煩悩が生起した時、「信心(=確信)」が生起するや否や、心中は、瞬く間に、非常に清らかになる事ができる。こうして初めて、布…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-2)(私家版)

通一切美心心所(19) 1、信(saddhā) 特徴は、信じるに値する事柄に対して信心(=確信)がある事。すなわち、仏・法・僧(サンガ)、戒定慧の三学、過去の五蘊、未来の五蘊、過去と未来の五蘊、縁起または因果法則等、8種類の事柄に対して信心(=確信)が…

般若の独り言~4630万円

山口県のある市町村で、コロナ給付金の463人分を、ある一人の青年の銀行口座に全額(4630万円)送付してしまいました(それ以前に、すでに別途<10万円×463人分>を、各世帯に振り込んであったのですから、役場の痛恨のミスですね)。 役場は、二週間待ちま…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-1)(私家版)(97/366)

25美心所 25個の美心所の内に、19個の通一切美心がある。 美心は、善心、果報心、唯作心が含まれる。ただ善心のみ存在するのではない。 19個の通一切美心所は、必ず善心と善なる果報心と共に生起する。 通一切美心所には「信、念、慙、愧、無貪、無瞋、中捨…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-17)(私家版)

”これら所謂病者が必要とする医薬資具とは、ただ縁に従って生起した所の諸界に過ぎない。それを受用する人もまた、ただの諸界に過ぎない。 有情無く、命無く、空である。 この一切の病者が必要としている所の、医薬資具は、もともとは、嫌悪するべきものでは…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-16)(私家版)

界-嫌悪省察思考文(薬): ”Yathāpaccayaṃ pavattamānaṃ dhātumattamevetaṃ yadidaṃ gilāna-paccaya-bhesajja-parikkhāro、 tadupabhuñjako ca puggalo dhāthmattako nissatto nijjīvo suñño, sabbo panāyaṃ gilāna-paccaya-bhesajja- parikkhā炉 ajiguccha…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-15)(私家版)

薬 ”Mayāpaccavekkhitvā ajja yo gilāna-paccaya-bhesajja-bhesajja- parikkhāro paribhutto、 so yāvadeva uppannānaṃ veyyābādhikānaṃ vedanānaṃ paṭighātāya、 abyāpajjaparamatāyā’ti.” ”今日、私がすでに使用していながら、いまだ省察いていない所の、…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-14)(私家版)

”この所謂坐臥処というものは、ただ諸縁によって生起した諸界に過ぎず、それを受用する人もまた、ただ諸界に過ぎない。 有情無く、命無く、空である。 この一切の坐臥処は、もともとは嫌悪されるべきものではないが、しかし、この腐臭の身体が到達した後(住…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-13)(私家版)

界-嫌悪省察・思考文(坐臥処): ”Yathāpaccayaṃ pavattamānaṃ dhātumattamevetaṃ yadidaṃ senāsanaṃ tadupabhuñjako ca puggalo dhātumattako、 nissatto、nijjīvo、suñño、 sabbāni pana imāni senāsanāni ajigucchaniyāni. Imam pūtikāyaṃ patvā ariviy…

般若の独り言~えびす丸初笑い

本日は、天高く馬肥える・・・とても気持ちのよい日です。 5月15日、えびす丸(トイプ。保護犬。三才。雄)が、にっこり、口を大きく開けて、初めて笑いました。 彼が精舎に来て、かれこれ8か月・・・私の事を信頼してくれている様で、嬉しいですね。 (先代…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-12)(私家版)

”今日、私がすでに使用していながら、いまだ省察していない坐臥処に関して、それはただ、寒冷を防御する為、炎熱を防御する為、虻、蚊、風、日照り、爬虫類の触による悩を防御する為、気候による危険性を取り除く為にのみ(使用して)、坐禅(独居)の楽を得…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-11)(私家版)

坐臥処 ”Mayāpaccavekkhitvā ajja yaṃ senāsanaṃ paribhuttaṃ taṃ yāvadeva sītassa paṭighātāya、uṇhassa paṭighātāya、 ḍaṃsa-makasa-vātātapa-siriṃsapas- amphassānaṃ paṭighātaya、 yāvadeva utuparissaya vinodanaṃ、 paṭisallānārā matthaṃ ” (18-12…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-10)(私家版)

”ここで言う所の、所謂食べ物とは、縁に従って生起した諸界に過ぎない。それを受用する人もまた、諸界に過ぎない。有情は無く、命は無く、空である。 この一切の食べ物は、本来は厭うべきものではないが、しかし、腐臭漂う身体に飲み込んだ後は、嫌悪するべ…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-9)(私家版)

界ー嫌悪省察・思考文(食): ”Yathāpaccayaṃ pavattamānaṃ dhātumattamevetaṃ yadidaṃpiṇḍapāto、 tadupabhuñjako ca puggalo dhātu mattako nissatto nijjīvosuñño、 sabbo panāyaṃ piṇḍapāto ajigucchaniyo imaṃ pūtikāyaṃ patvā ativīya jigucchanīyāni…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-8)(私家版)

”今日、私はすでに使用していながら、しかし、いまだ省察を経ていない食べ物は、遊びの為ではなく、驕慢の為ではなく、装飾の為ではなく、荘厳の為ではなく、それはただ、この身体をして、住立・存続せしめる為に、傷害を停止する為、梵行を支える為に(食す…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-7)(私家版)

食 ”Mayāpaccavekkhitvā ajja yo piṇḍapāto paribhutto、 so n’eva davāya namadāya na maṇḍanāya navibhūsanāya、 yavādeva imassakāyassa ṭhitiyā yāpanāya vihiṃsuparatiyā brahmacariyānuggahāya、 iti purāṇañca vedanaṃ paṭihaṇkhāmi、navañca vdanaṃ …

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-6)(私家版)

”ここでいう所の衣とは、ただ縁に従って、生起した諸界に過ぎない。これを受用する人もまた、ただ諸界に過ぎず、有情は無く、命は無く、空である。 この一切の(性質を有するこの)衣は、もともとは、嫌悪すべきものではなかったが、しかし、腐臭の身体に着…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-5)(私家版)

界-嫌悪省察・思考文(衣) ”Yatāpaccayaṃ pavattamānaṃ dhātumattamevetaṃ yadidaṃ cīvaraṃ、tadupabhuñjako ca puggalo dhātumattako、nissato、nijjīvo suñño、 sabbāni pana imāni cīvarāni ajigucchinīyāni imaṃ pūtikāyaṃ patvā ativiya jīgucchaniyān…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(18-4)(私家版)

衣 ”Mayāpaccevekkhitvā ajja yaṃ cīvaraṃ paribhuttaṃ、 taṃ yāvadeva sītassa paṭighātāya、 uṇhassa paṭighātāya、 ḍaṃsa-makasa-vātātapa-siriṃsapa- samphassānaṃ paṭighātaya、 yāvadeva hirikopīna paṭicchādanatthaṃ.” ”今日、私がすでに使用してい…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(18-3)(私家版)

毎晩、三宝に礼拝し、かつ、その日、太陽が顔を出して、明るくなった後に使用した所の、四資具に関して、省察・思考しなければならない。 その後、すべての資具に関して、二日目の空が明るくなる前に、省察・思考しなければならない。 黎明の前に起きて、当…