Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

花鳥風月に思う

若い頃は【花鳥風月】、常に花や鳥と共にあり、風を感じ、月を愛でるのは、何だか非生産的で、世間から逃げている様でもあり、余り好きではありませんでした。。。。。。………… しかし、仏陀の説く《少欲知足》を学ぶと、【花鳥風月】の本当の意味が分かり始め…

パオ・サヤドー著《業》(1-4)(私家版)

又、仏陀の教法において、独特に存在する所の、世間的善業についても検討・言及した。即ち、明と行ーーこれは、未来において涅槃を証悟する時に、欠かす事のできない要素である。その後に、仏陀が開示した所の、12種の業 (成熟する時間軸において4種、成…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-1)(私家版)

【比丘の修習】………………………………………………………………………… “Yepi te, bhikkhave, bhikkhū navā acirapabbajitā adhunāgatā imam dhammavinyam, tevo, bhikkhave, bhikkhū imesam catunnam satpatthānānam bhāvanāya samādapetabbā nivesetabbā patitthāpetabbā.“ “諸々の…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-7/8)(私家版)

《弾指経》(注2)は、複数種存在する。これらの経は、皆、《火堆喩経》に対応して開示されたものである。経の中では、あらゆる形式の禅修行についても述べられている。。。。……………………………………………………………………故に、比丘がどの様な種類の禅修行の業処を修行してい…

パオ・サヤドー著《業》(1-3)(私家版)

その後に、最も尊敬するサヤドーは、心識の因の業に対する運作(=作用。以下同様)に基づいて、全面的かつ正確な分析を行った。その中において、まず、系統的にかつ正確に布施、持戒、禅修行の三つの福行為、行いについて分析した。次に、殺生、不与取、欲邪…

パオ・サヤドー著《業》(1-2)(私家版)

最も尊敬するサヤドーは、まず、無明と渇愛について詳細に論じた。…………………………… 衆生は “我“ 有り と信じる事により、生死輪廻において流転するが、彼は、無明と渇愛が、如何にして生命輪転の根本(の因)となり、かつ、業の運作(=業の作用。以下同様。)の原動…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-6)(私家版)

当該の経の義注には、比丘が慈愛を修習した後、信施された食べ物の主人、無負債者、継承者となって、(この食べ物)を受け取り、用いる事が出来る、そうなれば、“借受用“ではなく、“継受用“ になる、と書かれている。…………………………………………………………………《小弾指経》に…

『教海覚舟』《業》PDFになりません

現在、中国語版の100ページ過ぎたあたりを翻訳しています『教海覚舟』及び、一昨日から翻訳を開始しました《業》(パオ・サヤドー著) は、PDFになる予定がございませんので、内容にご興味のある方は、日々、ブログの順を追ってご閲覧下さい。よろしくお願…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-5)(私家版)

“Accharāsanghātamatmtampi mettācittam āsevanto bhikku ratthapindassa sāmiko hutvā, anano hutvā, dāyādo hutvā paribhuñjatī‘ti.“ ……………………………………………… “ 比丘が慈心を、指を一つ弾じる時間だけでも修習するならば、彼は、信施された食べ物の主人になる…

パオ・サヤドー著《業》(0-1/2/3)(私家版)

【この著書に関して】 …………………………… ✥本書籍は、無料にて施本するものである。その内容は公的な領域に属し、版権はないものとする。。。。………………………………………… ✥作者及び翻訳者の同意を得ないで、本書籍の内容を複製する事を許可するが、しかし、恣意的に改変し…

夏みかんの子供たち

3月に夏みかんを買って食しました。種を植木鉢に埋めてみました。あらあら、可愛い芽が出ました。こんなにたくさん、一斉に芽吹いたら、いつ鉢替えしたらいいか、悩みます…笑………………………………………… (私は、夏みかんは中身より皮が好き。皮を細切りにして、何度か…

パオ・サヤドー著《業》翻訳します

現在、当ブログにて、《教海覚舟》を鋭意翻訳中ですが、『戒律もよいが、論を読みたい』と言う方々の要望にお答えしまして、本日より パオ・サヤドー著《業》(中国語版 原題=業的運作。副題=The Workings of Kamma) ……………………………… を翻訳します。大変な大作…

パオ・サヤドー著《業》(訳者注1)(1-1)(私家版)

《業》(副題=The Workings of Kamma) (パオ・サヤドー著)。。。。。。。。。。。。。。 ………………………………………………………………………… 【前書き】 長年、西洋世界の仏教徒と接触する内に、禅の指導者、最も尊敬するパオ・サヤドーは、英語を用いて、“ 業の運作 (=業の作用…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-4)(私家版)

経に言う、もしも、信徒が比丘に供養する事によって、功徳を獲得する事が出来るならば、布施を受け取る者が破戒すれば、施主は大きな功徳を蓄積する事が出来なくなる。信施は無駄に流れ去ってしまう。唯一、円満な受施者を見つける事によってのみ、施主に大…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-3)(私家版)

Accarāsanghātamattapi ce ,bhikhave, bhikhu mettam cittam, āsevati, ayam vuccati, bhikkhave ー ‘ bhikkhu aritahāno viharati sathusāsanakaro ovādapatikaro, amogham rathapindam bhuñjati ‘ , Ko pana vādo ye nam bahulkaronti‘ti!“ “比丘たちよ!…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(48-1/2)(私家版)

【比丘の助縁】 如来はかつて、行脚していた期間に《火堆喩経》を開示した。これを聞き終えて、60人の比丘が畏怖して、血を吐いた。又、60人の比丘は、“終生、一人の優秀な比丘でいる事は難しい。やはり、家庭に戻って居士でいる方が良い。“と言って還俗…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-11/12)(私家版)

“Ekaīsatividhāya anesanāya jīvikam kappento anipajavutti nāma hoti, na paññāya thatvā jīvikam kappeti, tato kālakiriyam katvā sama nyakkho nāma hutvā tassa sanghātipi ādittā hoti sampajjalitā.“ “ 比丘がただ少しばかりの小戒を違反し、かつ懺…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-10)(私家版)

“Sabbabhayehi amutto, mutto sabbehi adhgamasukhehi, Supihitasaggadvāro, apāyamaggam samārūlho.““諸々の畏怖から離れない者でありながら、諸々の楽を証することからは離れる。天に入る門は締め切り、地獄の道を行く。。。。。。。。。。。。。。 “Karun…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-9)(私家版)

“Dhī jīvitam asa“ññatassa, tassa samanajanavesadhārissa, Assamanassa upahatam, khatamatmtānam vahantassa.“ “(己の心を)御さない者は、沙門ではない。それなのに沙門の衣を着る。善根を自ら掘って壊し、その(人)生は、実に卑しく、又悪である。“ “Gūth…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-8)(私家版)

“Dussīlassa vihāre, saddhādeyyamhi kā nivāsa rati, Jalitesu nivasitabbam, yena ayokumbhimajjhesu.“ “信施された寺に住みながら、破戒するは何の楽しみあらん?この因で以て住むならば、熱くて赤く燃える大きな鉄釜(に住む様だ)。“ “Sankasarasamācāro,…

★『教海覚悟した舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-7)(私家版)

“Madhuropi pindapāto, halāhalavisūpamo asīassa, Ādittā gilitabbā, ayogulā yena cirarattam.““無戒であるのに美食を受ければ、その毒はハラハの如くである。これによって、長夜の内に、熱い鉄の玉を飲む様だ。“ “Sukhasammatopidukkho,asīlinomañcapītha…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-5/6)(私家版)

《清浄道論》では、破戒の過患に関して、以下の様に言うが、しっかりと覚えておかねばならない。“Abhivādanasādiyane, kim nāma sukham vipannasīlassa, Dalhavālarajjughamsanadukkhādhikadukkhabbāgissa.“ママ “ 敬礼の楽を受けたものの、破戒すれば、楽はな…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-4)(私家版)

如来は《火堆喩経》の中において、更に進んで以下の様に言う。。。 たとえ身体が、熱く焼かれた鉄片に囲まれたとしても、その苦しみは破戒の人が、信施の袈裟を着て受ける所の、果報の苦には及ばない。。。 たとえ口を、赤く焼けた鉄の鉗子で、無理やり開け…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-3)(私家版)

如来は《火堆喩経》(注1)の中において、以下の様に述べる。。。。 一人の人間が、両足をきつく縄で縛られて、二人の壮漢(力の強い大男)によって、肉が裂け骨が折れるまで引き裂かれたとしても、又は、その胸を剣で以て突き刺されたとしても、その人の受ける…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-2)(私家版)

“Kuso yathā duggahito hatthamevānujantati. Suso yam duparāmattham nirayāya upakaddhati.“ “古沙草をしっかり握りしめていなければ、手を怪我する様に、沙門が邪行に執着して実践するならば、地獄に赴く事になる。“ (《法句経・地獄品》)。

今を生きる

仏教で【今を生きる】といいますと、座禅・瞑想の修行の成果を基に、この瞬間・瞬間、刹那生・滅する身体と心に気がついて、何事にも執着しない事ですが、これは心が、初果聖者ヨルカのレベルに到達していないと、難しいかも知れません。。。。。。。。。 我…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(47-1)(私家版)

【破戒の過患】 比丘が戒律を守るにあたって、生命を守るより軽くてはならない。破戒者は、具徳の比丘を装って、清浄比丘の隊伍の中に混じり、戒律を守っている風に装い、具徳者である様に装い、恭敬を受ける。彼は又如来が、ただ具徳者にのみ使用を許した資…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(46-17/18)(私家版)

“Anāgatappajappāya, atītassānusocanā, Etena bālā sussanti, nalova harito luto.“ “(良き)未来を渇望し、過去を後悔する。(その様な人の)身体は切り倒された竹の様に、烈日の下で枯れて萎える。“ これらの過患を知ったならば、資具が如何に欠乏しようとも…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(46-15/16)(私家版)

“Na ca nettimsabandhā me, rājarakhā upatthitā, Tāya me sukhaseyyāya, rāja vanno pasīdati.“ “大王、私は王家の、剣を帯びた護衛兵士が側で護衛する事もなく、一人で、安らかに眠る為に、色身は明らかで清らかなのです。“ “Atītam nānusocāmi, nappajapp…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(46-13/14)(私家版)

菩薩は、ある一世において、テミヤ(Temiya)王子であり、森の中に住んでいた。彼の父王は彼を訪ねて来て、菩薩の住まいと食事を見て、驚いて彼に尋ねた: “あなたはこの様な食べ物を食べ、一人で森に住みながら、どうして色身はこの様に明るく清らかであるの…