Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

なかち様のコメントへのメールでの回答の公開

先程なかち様より 〈サヤレーから、私宛に出されたメールが届いていないので、その内容をブログに載せて欲しい〉 と連絡が来ました。。。 寄せられた質問は、 1=<パオメソッドの座る瞑想と、立禅、歩行禅との関連性>でしたが、これはすでに本日のブログ…

なかち様のコメントへの追加回答

昨日、なかち様よりコメントを頂きました………【<実用アビダンマ>(9ー11)下部コメント欄に公開済み】。。。 それに対しまして、すでにメールにてご本人様宛回答しましたが、他の方のご参考になる様、蛇足ながら回答をここに追加します。。。 パオ・メソ…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー11)(私家版)

邪見は、間違った認識・認知において生じる。即ち、真実の相に基づいて諸法を分析し得ていない、という事である。 真実の相とは何であるか? 一切の有為法は皆無常、苦、無我である。 邪見とは、それを常、楽、我、浄であると間違って認識・認知する事である…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー10)(私家版)

邪見、慢:この二つの心所は、貪根心において出現する。この二者は、五蘊への執着と関係がある。ただし、二者は、相反する本質において出現するため、同じ一つの心において、共存する事は出来ない。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー9)(私家版)

悲、喜:二つの無量心もまた、それぞれ個別に生起する。。。 衆生が苦しんでいるのを見て、彼らの苦痛を取り除いて上げたいと思った時、悲の心が生起する。 他人が何事かに成功・成就したのを見て、彼の成功を随喜するとき、喜心は生起する。。。 悲心が生起…

業(カンマ)と四正勤

先日のWEBニュースで、山上徹也容疑者の お母さんが統一教会にのめり込んで行った心理として、、、 1)第三子妊娠中のご主人の自死、、、 2)長男の難病と失明、、、 3)ご自分が難関大学を出ていながら、それに相応しい職業につけていない、、 等の負の…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー8)(私家版)

(ここで言う)正語、正業、正命は八正道の中の正語、正業、正命と同じであり、これらは出世間の心において出現するが、その時それらは同時に共に生起する。 その時点での作用は遠離ではなく、断じ除く所の作用となる。 24個の美心の中に、阿羅漢の8個の…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー7)(私家版)

それがたまたまにしか生起しないのは、因と縁がない為である。。。 正語を敢えて遠離しようとしないのであれば、正語は生起しない。 毒薬等の売買を意識的に遠離しないのであれば正命は生起しない。。。 また、3個の離心所は、色界心と無色界心などの広大心…

花鳥風月

子供の時からの疑問に、 <なぜ(悟りを得た)僧侶は、山奥に引っ込んで、花鳥風月を友に暮らすのか?> と言うものがあります。。。 最近少し分かる様になりました。。。 仏教で出家して修行して、多少とも心得を得た僧侶は、その(悟りの深い浅いの)程度…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー6)(私家版)

鶏を売って、それを持ち帰った人に屠殺させるのは、良い職業ではない。この様な職業に携わる事を邪命と言う。 三つの離心所の、それぞれの心が生起する原因は、(例えば)硬い決心でもって嘘をつく事から離れた時、それは、わざわざ心して、正業から遠離した…

禅病の今(神は死んだ)

2020年7月4日に当ブログにUPしました禅病に関する文章、<禅病を超えて>がいまだよく読まれています。 禅病に関心のある方、罹患されている方、私が思うより案外と、多いのかもしれません。 私が禅病に罹患した(最初に症状に気がついた)のは、2000年に緬…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー5)(私家版)

強い意志でもって身体による殺生、偸盗、邪淫というこの三種類の悪行を遠離して、正業を生起せしめること。強い意志でもって毒薬、麻薬、武器、奴隷の売買、及び屠殺された動物を他者に提供するなどの好ましくない職業から遠離すれば正命が生起する。文責:P…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー4)(私家版)

正語・正業・正命:この三個の離心所もまた、それぞれたまたまに生起するものである。強い意志を持って、嘘をついたり、悪口、おべんちゃらを言ったり、二枚舌を使ったりしない様にすれば、正語が生起する。文責:Pannyaーadhika Sayalay

戒名(法名)の誤解

先日、IT上のニュース(投稿意見)で、下の様なものがありました。 曰く【統一教会で、何千万とか献金させられて、家庭が崩壊したと主張する方々がいる。我が家は家庭崩壊したわけではないが、家族が亡くなった時、(伝統的な古い)お寺から戒名代として100…

1950年代の神戸の華僑

私が庵を結ぶ 般若精舎 には、結構、多くの生活用品があります(僧侶としては些か恥ずかしい位)。 関東にいた時に使っていた物や、こちら(九州)に越して来てから買った品物、出家してから後、「サヤレーのご不便のない様に」と言って、他所様からお布施し…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー3)(私家版)

慳の生起は、他人と財物を分け合う事に、我慢が出来ない時、生じるものである。嫉・慳の所縁は、同じものではない。 前者は他人の成功で、後者は己の成功である。 故に、両者が同時に生起する事はなく、それぞれ個別に生起する。過去になした悪業と、未だ成…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー2)(私家版)

嫉・慳・悪作(後悔): この三種類の心所の因は、瞋である。 個別にまた、たまたまに生起する。 個別に生起すると述べたその意味は、他人を嫉妬するとき、悪作(の心)が同時に生起することはない。 他人を嫉妬するときの所縁は、他人の成就・成功であり、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(9ー1)(私家版)

11の不定付随法 52個の心所の中おいて、11個の「不定付随法」と呼ばれるものがある。そう呼ばれる原因は、それが、それらと相応する所の心が、必ずや生起するとは限らないからである。残りの41種類に心所は、「定付随法」と呼ばれる。というのも、それら…

翻訳(日→中)<実用アビダンマ>(8ー5)(私家版)

25種類の美心心所の内、19種類は、通一切美心であり、3個の離心所「正語、正業、正命」、2個の無量心所「悲、喜」、1個の無痴心所、これはまた慧根、無痴、智慧とも呼ぶが、合計25個の美心所がある。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー4)(私家版)

無痴はまた慧根または智慧と言う。 この智慧と言うものは、いくつかの、異なるレベルのものがある。 例えば、因果応報を信じる智慧; 経典を、理解する智慧; 善悪を分別する智慧; 無常、苦、無我を徹底的に知る智慧; 四聖諦を徹底的に知る智慧。 一切の有…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー3)(私家版)

ひとたび、智慧の光が生起したならば、(修行者には)はっきりと色聚を見る事ができる。 ゆえに、智慧の作用とは光を付与する事、その結果、目標を明晰・明瞭にせしめるものである、と言える。 例えば、夜空に明るい満月が出ているとして、その後に黒い雲が…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー2)(私家版)

出世間心の中において、慧心所は最も顕著であり、また、最も重要なものである。 智慧の作用は、(心に)智慧の光を付与する事であり、結果、心をして、目標がより鮮明になる。その光の光る様は、まるで(心の認識の対象である所の)目標を照らすランプの様で…

当該ブログの読者の皆様へ

いつも、当該ブログの拙訳と、たまにUPする所の、若干の雑文を、閲覧に来て頂き、ありがとうございます。 現在進行中の、<実用アビダンマ>の翻訳UPは、iPhone(アンドロイド)を使用しています。 予定しておりました【新規購入したノートPCによる入力】は…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(8ー1)(私家版)

無痴心所(1) 無痴の特徴は、究極法の自性の相をまるで熟練した弓矢の名手が、的を命中させるが如くに、徹底的に、如実知見する事である。 では、究極法の、自性の相とは何であるか? 無常、苦、無我である。 故に、無痴は、智慧と同じく、究極法の無常、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー51)(私家版)

「喜」の特徴は、他人の成功に随喜すること、である。 作用は、他人の成功に対して嫉妬しないこと。 現起(現象)は、嫌悪の除去。 近因は、他人の成功を目の当たりにすること。 各種の善業の中において、随喜は一番実践しやすい。他人が善業を実践するのを見…

圧力鍋奇譚

一ヶ月ほど前、気候が急に涼しくなりましたので、<シチューが食べたいな>と思いましたが、圧力鍋がありません。 ジャガイモ、人参などの根菜類を速く柔らかくするには、圧力鍋がほしいところ。 実は以前、シ社の白い電気圧力鍋をもつていたのですが、コロ…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー50)(私家版)

例えば、木と根を共に抜き去った時の様に、その木に再生を願っても、実現出来ないのと同じである。これはロジック学の一種であって、大から小へ戻れないのは、人々への励ましであり、方便でもある。もし、菩薩道を修したいのであるならば、(その願を掛けた…

翻訳(中→日)<実用>アビダンマ(7ー50)(私家版)

例えば、木と根を共に抜き去った時の様に、木に再生を願っても、実現出来ないのと同じである。これは。ロジックの、一種であって、大から小へは、戻れないのは、人への励ましであり、方便でもある。もし、菩薩道を修したいのであるならば、(その願を掛けた…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(7ー49)(私家版)

しかし、彼は、苦難の中の有情の、その拠り所のない様をみて、非常に強い悲心を起こした。そのため、阿羅漢になることを拒絶したのである。この種の悲心は、通常の悲心ではなく、これは Mahakaruuna(大悲心)なのである!未だ阿羅漢を証する前であるならば…