南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-80)(私家版)

善心の受には、二種類ある: 悦具と捨具である。 8大善心の中の四個は、智と相応する(心で)、四個は、智とは不相応(の心)である。 智と相応する心には、三種類の因が存在するーー すなわち、無貪・無瞋・無痴である。 8大善心の一つ目は、悦具智相応無行…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(4-4)(私家版)

僧俗関係・・・ 法を説くときの注意点・・・ 比丘が接触してはいけない人・・・女性との往来・・・ 聖種の法(Ariyavaṃsa Dhamma)・・・ 頭陀行・・・ 常乞食支(Piṇḍapātikaṅga)・・・ 一座食支(Ekāsanikaṅga)・・・ 一鉢食支(Pattapiṇḍikaṅga)・・・…

文責表示等を省略します

私のブログ、仏教書の翻訳文を楽しみに、 覗きに来て頂いている、読者の皆様へ これまで、20年間、私の得意な中国語を生かして、仏教書の、日本語への翻訳を実践してきました。 それを、hatenaブログで、公開します時、基本的には、 一ページ毎に 【★句読点…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(4-3)(私家版)

四護衛禅・・・ 1、仏随念の修習・・・2、慈心の修習・・・ 3、不浄の修習・・・4、死随念の修習・・・ 従順・・・ シャーリプトラ大長老・・・”応説者”尼格羅達・・・ 尊師・・・ 謙遜・・・謙虚なシャーリプトラ大長老・・・ 忍耐・・・ 本那長者・・・比…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(4-2)(私家版)

サーマネラ十戒・・・ 10種類の滅擯事・・・ 10種類の処罰事・・・ 着衣・・・ 着衣に関する知識・・・ 袈裟の寸法・・・ 袈裟に使用される布地・・・ 袈裟の色彩・・・ 腰帯・・・ 托鉢行儀・・・ 入村行儀・・・ 説法行儀・・・ 厠(かわや/便所。以下同様)…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(4-1)(私家版)

目次 中国語版序説・・・ⅰ 中国語翻訳序・・・ⅲ はじめに・・・(ページ数未定。以下同様) 聖教に入る門・・・ 在家の楽と出家の楽・・・ 出家とは・・・ 剃髪得度にふさわしくない人・・・ 剃髪得度師の資格・・・ 受戒の順序・・・戒師依止・・・三帰依・…

般若の独り言~ありのままでいいのだ?

先日、ある方とお話しをしていましたら、突然、 「サヤレーは、(止観の)修行・修行と、口うるさいですが、人間、ありのままではいけないのですか?」 と聞かれました。 私は、この様に答えました。 「例えば、まだ小学生、中学生くらいの子供が、一生懸命…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(3-4)(私家版)

翻訳:至賢光、易志行。 校正グループ:澄了尊者(Ven.Visuddhi)、 他 10 名(氏名略)。 最終稿:張氏。 装丁:孫氏。 編集:胡氏、汪氏。 (日本語版翻訳者=上記翻訳集団の氏名は、一部省略、または、姓のみ表記、とさせて頂きました) 最後に、この法…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(3-3)(私家版)

華人の僧衆が、遠く国土を離れて、異国に法を求める時、言語などの多くの障碍に出会う。 (我々)翻訳者集団は、更に多くの華人の読者を利益する為、という初心でもって、当該の書籍を翻訳した。 (その翻訳行為においては)偽物を取り除き、真実を残し、原…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-79)(私家版)

同じ様に、あなたが僧院に来た時、庭に多くの落ち葉があるのを見て、箒を持って、中捨の心で、庭を掃き始めたとしたなら、これは 「捨具智相応無行一心」である。 もし、あなたが、この作業は、己自身、やるべき仕事であると思ってはいるが、この種の作業は…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-78)(私家版)

本日、もし、あなた方が、経(説法)を聞きに来たものの、それがただ、一体《アビダンマ論》というものは、どの様なものであるのか、ただの見学または、または、ただ聞いてみるだけであって、経を聞くのは善業である事、を知らない(その心)は、智と不相応…

般若の独り言~君はUFOを見たか

本日のWEB上に、アメリカ防総省が、UFOの調査を行う為の機関(グループ)を新設する、というニュースが、ありました。 私は、UFOを、見た事がありますよ。 タイ・カンチャナブリの森林僧院で修行していた時(もう40年も前です)、その真夜中。 目を瞑って安…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(3-2)(私家版)

本書の原書は、シンハラ語で書かれており、その中国語訳は、英語版から訳出されたものである。 何度も翻訳を繰り返している内に、内容にズレが生じるという問題に配慮して、経文の部分に関して、中国語訳者は、パーリ語から、中国語に直接、訳すという手法を…

般若の独り言~虹君は天然パーマ

虹君(保護犬。2歳半)が我が精舎に来てから、2か月半が経ちました。 トイ・プードルの虹君、漆黒の被毛で天然パーマ、とってもクール、恰好いいです・・・ (それに比べて、私は坊主頭。晩秋の今、頭部がスースーして、寒いです~笑)。 ものの本によります…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(3-1)(私家版)

中訳序説 本書の著者レルカーネ・月無垢大長老は、スリランカ上座部仏教の、徳高く、人望篤い、精神的指導者である。 本書は、龍樹林サンガのサーマネラ予備班(その構成員は”紅衣”と呼ぶ)の学習教材であり、また、スリランカ国の僧衆がほぼ、全員、一冊づ…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-77)(私家版)

6、捨具智相応有行一心: 友人の励ましを受けて、中捨の心でもって布施を行う。これは善業であることは知っており、因果の智慧は擁している。 7、捨具智不相応無行一心: 因果を理解しないが、しかし、自発的に善をおこなう事ができる。因果の概念がないが故…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-76)(私家版)

上等布施は、上等の果報を齎す事ができる。 中等布施は、中等の果報を齎す事ができる。 下等布施は、下等の果報を齎す。 故に善をおこなう時、必ず、歓喜を伴う様にする。 たとえ、嬉しくはなくても、己自身に、少しでも喜ぶ様に教え励まさなければならない…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(2-6)(私家版)

この翻訳事業に参加したすべての人々、校閲に携わった仏子の方々、すべての読者及び出版(資金布施)に関わった者、及び、この書籍を元に、教導・修行を実践する僧俗の二衆、そして、この本の作者ーー高貴なるレルカーネ・月無垢大長老と共に、皆、殊勝なる…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(2-5)(私家版)

多くの、英語に堪能な華人の読者は、すでに、英語版から多くの利益を獲得している事を鑑みて、我々は、特別に、マレーシアの法錦尊者(Ven.Dhammasiri)に、この書籍を中文に翻訳して頂く様、依頼した。 しかし、尊者がお忙しい為、中国国籍の尼僧至賢光(S…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(2-4)(私家版)

『教海覚舟ー上座部出家律儀要略(Shāsanāvataraṇaya)<注1>は、大長老の生涯における、重要な著作の一である。 それは、読者に対して、教法に参入した後、如何にして、解脱の道を求めるのか、という指導をするものである。 剃髪得度し、出家した沙門、僧…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(2-3)(私家版)

スリランカの レルカーネ・月無垢大長老 (Rerukāne Candavimala Mahā Thero)は、 将に、この様な、一人の傑出した実践者であり、一人の護法の使者である。 大長老は、Rerukāne の村に生まれ、幼くして出家し、スリランカと緬甸(ミャンマー)の二か国にお…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-75)(私家版)

他に、もう一種類、別の布施がある。 (1)手元に多くの品物があって、使いきれない。中には、比較的良いもの、比較的良くないものがある時、良くない方の品物を提供する。これを劣等布施と言う。 (2)当該の、供養する品物は、己自身が所有するものと同…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-74)(私家版)

5、捨具智相応無行一心: 布施は善業である事を知ってはいるものの、平捨の心でもって、自発的に善い事をする(心を言う)。 人が、善い事をするのは楽しいし、善をおこなった時の、果報は、比較的円満なものである。 仏陀は言う: 「善をおこなう時は、喜び…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-73)(私家版)

天上の天神と人類を含む、一切の衆生は、もし、その生まれ変わる時点の、一番目の結生識が、智不相応である時、彼は止禅を修行しても、ジャーナを証得する事はできない上に、観禅を修行する事や、道果を証得する事など、不可能なのである。 こうした事から、…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(2-2)(私家版)

ゴータマ仏陀般涅槃の後、仏弟子たちは、勤勉に妙法を実修、実践し、サンガ、居士と諸天は、この清浄なる伝承を保護し、維持し続けた。 今日、仏陀入般涅槃後2560年の久しきを経、長き河の洗礼を受けて来たけれども、正法はいまなお始終、屹立しており、優秀…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(2-1)(私家版)

中国語版序説 NAMO TASSA BHAGAVATO ARAHATO SAMMĀSAMBUDDHASSA(*3) 礼敬彼世尊 阿拉漢 正自覚者(三唱) Sukho Buddhānaṁ Uppādo 仏陀の出生に、衆生は喜悦する! 菩薩は、数劫を経てハラミツを円満し、最終的に、菩提樹の下において、無上の妙法を体験…

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(1-1)(私家版)

『教海覚舟』 <教えの海悟りの舟> SHĀSANĀVATARAṆAYA 上座部出家律儀要略 スリランカ レルカーネ・月無垢大長老 著 中訳 至賢光、易志行 【声明】 本書は非売品とし、無料にて配布するものとする。 無料にて施本するか、または重版したいと…

★『教海覚舟』の翻訳をします

★これより先、《実用アビダンマ》 の翻譯と並行して、 『教海覚舟』 の翻譯をUPします。 《実用アビダンマ》は、ゴータマ仏陀が教えた所の、己の身・心の相関関係、身・心と外部世界の関係性、存在の真実性の、その真髄だけを取り出して解説したものですが、…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-72)(私家版)

4、悦具智不相応有行一心: 業報に関する智慧がない。しかし、友人に励まされて、非常に喜んで、被災者に対して、布施をし、支援をする。 先に説明したが、一つひとつの善心と不善心は、みな、相応の果報を生じる。 善業をなす時、もし、因縁果報の智慧がな…

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-71)(私家版)

3、悦具智不相応無行一心: 四川の地震、被災状況を聞いて、自動的自発的に当該の布施をしなければならないと思うが、しかし、業報の事を知らない。 因縁果報の智慧のないままに、布施をするのは、この心を言う。 (3-72につづく) <緬甸パオ森林僧院/ヤン…