南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『禅修指南』のパーリ語入力について(通りすがり様へ)

『禅修指南』ご愛読の皆様 通りすがり様 本日、『禅修指南』をご閲覧頂いている「通りすがり様」より、『禅修指南』の中のパーリ語の転記間違いについて、いくつか、ご指摘がありました(『禅修指南』2-1、2-7 コメント欄参照の事)。 お忙しい中、私の拙訳…

般若の独り言~紅白歌合戦

紅白のバラ、我が精舎の優等生たち 我が精舎で一番目立つバラは、この赤いバラ・・・名はスウィート・モナリザ。 花屋で、とても小さな苗を見つけて(全然期待せずに)、持ち帰って植えたら、めきめき大きくなって、ドンドン花を咲かせて・・・病気にもめっ…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-144

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 二、あなたが、推進性を識別して、それに満足を覚えた後、次に「硬さ」を識別する。 先に、歯において、硬さを識別する: 歯を噛みしめてみて、その硬さを、感じ取る様にする。 その後に歯を緩め、再度、歯の硬さ…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-143

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 四界分別観を修習する時、必ず、逐一、12種類の性質を識別しなければならない。 初心者には、通常、先に、比較的識別しやすい性質を(+観察する様)教え、比較的(+識別が)困難なものは後に残す。 容易から、…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-142

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 次に、たとえば、シャーリープトラ尊者が言う様な、身体の四個の部分が示す所の四界の中において、何等かの有情というものは無いのだという事、すなわち:『骨に因り、腱に因り、肉に因り、皮に包まれた空間を色…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-141

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (以下は、四界分別観の修行方法の紹介ですが、四界分別観は、正師なく一人で修行されないで下さい~訳者)。 9 四界分別観の修行 私は、すでに、如何にして簡便に色法を識別するのかを説明した。 今、私は一歩進…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-140

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.14 ジャーナ行者 次に私は、ジャーナ行者に関して解説する。 この種の禅修行者は、出定の後、先に禅支を観照する。 その前に、安般念の修習を通して、止禅を修行した時、彼はすでに禅支を調べたことがある為、…

般若の独り言~エリザベス女王ご来臨

クイーンエリザベスとラベンダー 今年は、花や果物の、成り年の様です。 我が精舎の庭も、バラを筆頭に、色々な花が咲き、いままで上手く結実しなかった桃が六個も、ゴルフボール大にまで、育っています(トマト、茄子なども、順調に実をつけています)。 写…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-139(130/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> あなたはこれらの一切の色法を識別しなければならない。色法をただ無常・苦・無我として観照するだけでは、涅槃を証悟するには足りない。名色を無常・苦・無我としても観照しなければならない。名法を観照する時…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-138

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 註釈の中において、所生身は:「所生身とは、四大種色及び四大によって造られた所の色法によって構成される。」としている。 これはどの様な意味であろうか? 一粒一粒の色聚の中には、地、水、火、風という四大…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-137

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 眼十法聚は、単独では存在することができない。 系統的に、目に関して、四界分別観を修行するならば、あなたはその他の色聚を見ることができる。 あなたが手で、目に触れる時、目は、手の与える感触を感受する事…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-136

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> たとえば、もし、系統的に、目に関して四界分別観を修行することができるならば、あなたはその中の色聚を見ることができる。 色聚を分析するならば、目の中の 6種類の色聚を識別する事が出来るが、眼十法聚は、…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-135

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 呼吸身を観照した後、彼は以下の様に思惟しなければならない: 「呼吸身は、何に依存して生起するのか?」 彼は、呼吸身が依処に依存して生起するのを発見するであろう。 依処とは何か? 《アビダンマ蔵》による…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-134

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 呼吸行者は、第四禅に到達する様、再度安般念を修行しなければならない。第四禅から出定して後、逐一、呼吸の中の四界の 12の特徴、すなわち、硬さ、粗さ、重さ、滑らかさ、軽さ、流動性、粘着性、熱さ、冷たさ、…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-133

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.13 呼吸行者 第四禅を成就した後、もし、十遍、八定、四梵住等の止禅の法門の修行に転換するならば、あなたは非常に、容易にそれらを完成することができる。 また、あなたは観禅の修習に転換することもできる。…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-132

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第二禅から出て来て後、あなたが正念と正知でもって、禅支を観察する時、伺のみが粗雑で、喜、楽及び一境性は寂静の様に感じる。粗雑な禅支を除き、寂静なる禅支を獲得するために、あなたは再び、不断に安般似相…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-131

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.12.1 修行の方法 もし、あなたが安般念の修行を通して、五分法ジャーナを育成するのであれば、あなたは先に、初禅に証入するまで、安般念似相に専注しなければならない。初禅から出て来て後、初禅の欠点を思惟…

般若の独り言~湯布院法話会ご報告

19日、智見尊者ご一行は、愛媛の八幡浜港から乗船されて別府港経由、夜遅くに、湯布院入りされました。 21日、14:00より、湯布院福祉センターで法話会が開かれました。 参加者10名程で、終始、和気あいあいの雰囲気でした。 お話の内容は、主に四聖諦、苦と…

般若の独り言~ラブ

バラのラブちゃん ラブ、という名前のバラが咲きました。 茎だけ上に伸びて、株全体は弱弱しかったので、どうしたものかと思案しておりました所、この梅雨空に、一輪大きな花が咲きました。 私がバラに興味を持った切っ掛けは、関東に住んでいた時、ご近所の…

般若の独り言~魂を震わす本

私に大きく影響した<魂の本>と言えば、三冊あります。 一冊目はパオ・セヤドーの『智慧の光』(拙訳あり) その前に読んだ「アビダンマッタサンガハ」(日巴対訳)も衝撃的でしたが、<締め>で言うと、先日翻訳を完成した『禅修指南』(Ven. U Puññānanda…

般若の独り言~とりあえず畑

「顕正法蔵」の翻訳を、一週間程、お休みします。 ゴチャゴチャしている精舎の庭を、少し片付けようかな・・・と。 庭の端に、引き抜いた雑草を、そのままそこへ積み上げてしまった区画があり、そこの雑草~枯れて土に戻りつつある~を、きちんと雑草置き場…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-130

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.11.3 一支を捨離する:二支の具備 ここにおいて、捨離の一支は、「悦」(somanasa)、すなわち、心の楽受を捨離する事であるのを理解しなければならない。 実際、同一の一個のジャーナ心路過程の前の速行にお…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-129

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.11.2 もう一つの問題 ここにおいて、以下の様な質問が出るかも知れない: 「もし、これらの受が、近行定において捨離されるならば、なぜに、ここにおいて言及されるのか?」 この様にするのは、それらの理解が…

般若の独り言~無価

<無価>・・・これは<ムカ>と読むのでしょうが、 <価値が無い><無価値>という意味では、ないです。 世の中の物・事には、値段のつけられらない程貴重なものがある=<無価格>という意味です。 この世で最も<無価>なものは何か? 仏法だと、私は思…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-128

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 当該の処において、この様に言うのは、(+その場所において)強化される事によって息滅されるからである。 というのも、初禅の発生は、それらが強化されて息滅するのであって、それらの、単なる息滅、ではない。…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-127

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.11.1 註解 ここにおいて、「楽と苦を捨離する事を通して」とは、身の楽と身の苦を捨棄する事を通して、という意味である。 悦と憂の消逝:先の心楽と心苦の、この二種類の消逝を通して; その意味は、それらの…

般若の独り言~老後に2000万円

先日ニュースで、無職(専業主婦)の妻(60歳)と、退職した夫(65歳)が、95歳まで生きるとして、政府から給付されれる年金だけでは足りないので、それとは別に、2000万円の老後資金を用意した方がよいという、今後の経済動向的な調査内容が金融庁より発表…

般若の独り言~山紫陽花

山あじさい 写真は山紫陽花です。 庭に、実生で生えました。 小鳥が種を運んできたのでしょう。 花屋さんで売られている紫陽花も、<墨田の花火>だの、<万華鏡>だのとか色々、美しいもの、面白いものがありますが、実生の花木は、一体どんな小鳥が、どこ…

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」5-126(120/420)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 8.11 第四禅 この様に、第三禅を証得した後、あなたは第三禅の五自在を修習しなければならない。 あなたが第三禅の五自在に熟練した後、第四禅に入る修行をしたいと思う時、あなたは、第三禅の欠点を思惟しなけれ…

般若の独り言~「顕正法蔵」顛末記

さて、二、三日お休みした後、いよいよ「顕正法蔵」を 翻訳します(私にとって、これが人生最後の翻訳です)。 120頁までは終わっていますので、残り300頁です。 大分前(2017年)ですが、「顕正法蔵」の冒頭を翻訳していて、「これは『智慧の光』とそっくり…