南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

般若の独り言~『禅修指南』翻訳終了

『禅修指南』の翻訳が、終わりました。 今は、お茶飲んで、ほっと一息(お茶は、渋いのが好きな、年寄りです~笑)。 最後、追い込みました、競馬みたい(笑)。 やはり、終わりが見えてくると、嬉しくて、ちょっと疲れていても、ついつい、頑張ってしまうも…

翻訳『禅修指南』16‐1(520/520)(翻訳完了)

『禅修指南』は、2019年7月16日、PDF化されて<菩提樹文庫>にUPされましたので、hatena 版は、抹消致します。 <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第15章 :14種類の心制御法 (一)順遍 地、水、火、風、褐色、黄色、赤、白を、初禅から第四禅まで…

翻訳『禅修指南』15-1(501/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> Paññādhika Sayalay による『禅修指南』日本語訳は、PDF化されて、2019年7月16日、<菩提樹文庫>にUPされましたので、hatena版は抹消いたしました。 第14章 : 道智と果定

翻訳『禅修指南』14-1(483/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第13章 : 行道智見清浄義釈 六処門によって、智でもって、名色法の生・滅を観照する; また、七色観法と七非色観法によって、名色法の生・滅を観照する; 次に、光明から欲(nikanti)までに至る、観の随煩悩の…

翻訳『禅修指南』13-11(470/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《縁起第一法》 ’Nāyaṁ、bhikkhave、kāyo ・・・daṭṭabbaṁ’ ’Tatra kho、bhikkhave、sutavā ・・・nirodho hoti.’ (Saṁyutta Nikāya) 「比丘たちよ。 これら色身と名心(一切の色法と名法)は、あなたのもので…

翻訳『禅修指南』13-10(461/520)

yamaneko.hatenablog.jp <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (二)随観滅法(vayadhammānupassī) =壊滅を見る(ただ壊滅をのみ観ずる) 'Avijjānirodhā vedanānirodhoti・・・paccayanirodhaṭṭhena ・・・passati’. ’Avijjanirodhā rūpanirodhohi…

翻訳『禅修指南』13-9(455/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《生滅随観智》(Upayabyayañāṇa) 名色法と五蘊法の二者 生滅随観智の目標は蘊、処、界、諦、縁起支である。 縁起支においては、ただ、無明から有(bhava)までが、生滅随観智の目標の内である、とされる。(《…

翻訳『禅修指南』13-8(449/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《七非色観法》(Arūpa Sattaka vipassanā) 七種類の非色観法がある。 すなわち、聚によって、双によって、刹那によって、次第によって、除見によって、去慢によって、破欲によって(kalāpa、yamaka、khaṇika、p…

般若の独り言~あなたの目の中の丸太

「他人の目の中のゴミを問題にするより、あなた自身の目の中の丸太を、取り除く事に尽力しなさい」 は、キリストの有名な教えです。 己自身には、大いなる偏見と先入主がある。 そんなあなたに、他人を批判する資格などない、という教えです。 でも私、この…

般若の独り言~<0>のパワー?

『禅修指南』の翻訳に、ゴールが見えてきました。 520頁の大部で、二、三年かかると思っていましたが (開始時は、一日一ページ、ゆっくり翻訳するつもりでした)、今回、単語登録機能を駆使した事もあって、3,4か月で終了しそうです。 私は(自分の年齢…

翻訳『禅修指南』13-7(441/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 無我相は五 Anattā ca paraṁ rittaṁ、tucchaṁ suññanti tālīsaṁ. Vedanādayo khandhāpi、tatheva pañcakāpivā. (一)無我(anattato) Sāmi-nivāsi-kārakavedakādiṭṭhāyakavirahitāya suññato. Sayañca assāmika…

翻訳『禅修指南』13-6(427/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《40種類の思惟法》 《無碍解道》、《清浄道論》(第20章)が、思惟相(lakkhaṇa sammasana)の段階における、40種類の思惟法に言及しているが、暗記に便利な様に、大清浄寺(Mahāvisuddhārāma)の住職が、その書…

翻訳『禅修指南』13-5(418/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《粗い・微細/劣・優/遠・近》 この様に観照する時、もし、禅修行者が希望するならば、名色を粗い、微細などとして、これを観ずることもできる。 (一)五浄色と七境色(合計12色)は、智によって、識別され易…

翻訳『禅修指南』13-4(411/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《五蘊法》 禅修行者は、再度、処門によって、名法を観ずる(名業処の表参照の事)。 先に、再度、喜俱智相応大善速行の眼門と意門心路過程を識別する。一つひとつの心識刹那の色法を一組に纏め、名法を四組に纏…

翻訳『禅修指南』13-3(402/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《観智と神通》 過去と未来を識別する件に関して、幾人かの大徳は、已に神通(特に宿命通)を証得している人だけが、過去と未来を識別することができる、と言う。 実際は、過去と未来を識別するには、二種類の方…

翻訳『禅修指南』13-2(392/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《尊重すべき規則》 完全なる三輪転法教示(Teparivattadhamma desana、たとえば、《無我相經》)と、上に述べた註釈及び疏鈔の指示に基づけば(+観の修習とは)、過去、未来、現在、内、外等の、一切の行法(名…

翻訳『禅修指南』13-1(385/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第12章 : 道非道智見清浄義釈 Maggāmagga Ñāṇadassana Visuddhi Nīddesa 《思惟智》(Sammasanañāṇa) この観智は、正確で誤りなく、無随煩悩(upakkilesa)なる、恒古(=古くから変わらずにある)の観道であり…

般若の独り言~道非道智見清浄

『禅修指南』の翻訳を、毎日コツコツしておりましたら、案外に早くに進みまして、380頁まできました。 520頁(実質500頁)ー380頁=120頁で、これなら、後一か月くらいで終了できそうです。 これから翻訳する385頁以降に、(第12章)<道非道智見清浄>とい…

翻訳『禅修指南』12-7(370/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《梵住心所》(brahmavihāra cetasika) 四個の梵住心所がある。すなわち、慈、悲、喜、捨である。 それはまた、四無量(appamaññā)とも言う。 この四個の内、慈は無瞋心所から来ているが、しかし、どの無瞋心所…

翻訳『禅修指南』12-6(365/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 23美心所(sobhaṇa cetasika) (一)信(saddhā) 相:1、信じるべき事柄(saddheyya vatthu)に確信を持つ。 2、信じるべき事柄に信仰(=敬う心)と確信を持つ。 作用:1、相応の名法が、信じるべき事柄を明確…

翻訳『禅修指南』12-5(360/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《14不善心所》 (一)痴(moha) 相:1、心の盲目;究極法の真実性を如実に知見する方法を持たない。 2、あるいは、無智、すなわち、究極法の真実性を徹底的に知見することができない。 作用:1、究極法の真実性…

翻訳『禅修指南』12-4(350/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《受蘊品》 (一)楽受(sukha vedanā) 相:喜ばしい所縁を体験する。 作用:相応の法を増長する。 現起(現象):身体の愉楽。 近因:身根、すなわち、身浄色。 (二)苦受(dukkha vidanā) 相:喜ばしくない…

翻訳『禅修指南』12‐3(345/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 《識蘊品》 (一)識蘊(viññāṇakkhandha) 相:目標(所縁)を識知する事;目標を「持つ(=保持する)」事。 作用:目標を識知する事を先導する。 現起(現象):名相続流が中断しない様に、後生心と連接する。…

翻訳『禅修指南』12-2(340/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (14)女根(itthindriya/itthi bhāva rūpa) 相:女性。 作用:「彼女は女性である」と顕示する。 現起(現象):1、女性。2、女性の相。3、女性的行為。4、女性の色身の因。 近因:同一の粒の色聚の中の(それ…

<お知らせ>6月東京瞑想・法話会

6月の、Ñānadassana(智見)尊者の日本訪問に関しまして、日本側のアドバイザーをされている O氏より、要請がありましたので、以下の様に、お知らせいたします。 Ñādassana尊者が、湯布院に来られる前、6月15日と16日に、東京で瞑想・法話会が開催されます。…

般若の独り言~今後の予定

『禅修指南』ご愛読の皆様へ 昨日告知致しました通り、6月21日(金)、湯布院で法話会が開催されます。 法話者はパオ森林僧院ピン・ウー・ルウィン別院所属の Ñānadassana(智見)尊者で、中国語で法話をされますので、私が通訳を担当する事になりました(6…

翻訳『禅修指南』12-1(333/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 第11章:相、作用、現起(現象)、近因 Lakkhaṇa Rassa paccupaṭṭhāna Padaṭṭhāna 以下において、一つひとつの究極法の、各々の相などを解説する。 ☆相(lakkhaṇa、特徴の事):それが持つ特徴。 ☆作用(rasa、味…

翻訳『禅修指南』11-4(325/520)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 非業生食=非執取食 Imesaṁ sattānaṁ khādantānampi akhādantānampi bhuñjantānampi abhuñjantānampi paṭisandhicitteneva ・・・(《相応部註》)。 Paṭisandhicitteneva sahajātāti lakkhaṇavacanametaṁ. Sabbā…

<告知>湯布院法話会(6月21日)開催

6月21日 湯布院瞑想会 いよいよ開催! Bhante Ñānadassana(智見尊者/ミャンマー国パオ森林僧院ピン・ウー・ルウィン別院)ご来日に合わせて、湯布院にて、法話会を開く事となりました。 大分、九州在住の方々、原始仏教、パオ・メソッドに興味のある全国の…

翻訳『禅修指南』11-3

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> (三)逆縁起第一法(末端から始めへ) ここでは、転倒した順序によって縁起を教える。 すなわち、末端の老死から一番前の無明までである。 逆縁起の順序とは: 1、老死。 2、生。 (上の二者は未来時に属する) …