南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(33ー2)(私家版)

■有分識 前にも述べたが、有分のパーリ語は、「bhavangaーーn上に点(以下同様)」で、この言葉は、「bhava」と「anga」とで構成されている。「bhava」は、有または存在する、の意味である。「anga」は、要素、の意味である。。。。。 故に、「bhavanga」は…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(33ー1)(私家版)

✥心の顕現✥ 次に、心路過程の説明に入る。。。 心の顕現方式は2種ある…… 1.心路過程:5門心路過程、意門心路過程。 2.離心路過程:結生識、有分識、死亡識。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(32ー2)(私家版)

色法の寿命:色法も又、生・住・滅の3時を経る。しかし、この3時の占める時間は、17個の心の生・滅の時間に相当する。一個の色法の寿命は、17個の心識刹那である。即ち、過去有分識から、有分波動、有分断………から彼所縁まで、合計17個の心識がある。…

世襲は悲しい

東京広尾の霊泉寺の住職が、好きな女性(既婚者)に振り向いて貰う為に、色々悪事を働いた、とニュースにありました。。 今の日本のお寺は、基本、皆、世襲です。。。 お寺に長男として生まれたら、長女として生まれたら(婿を取って)、必ずお寺を継ぐ、継…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(32ー1)(私家版)

✥名色の寿命✥ 心の寿命は、心識刹那(cittakkhana)であり、一またたきの内に、数十億個の心識刹那が過ぎ去って行く。この事は、しっかり心に覚えておいて頂きたい。心の生・滅は、この様に非常に迅速なものである。心の生・滅はこの様に迅速ではあるものの…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー6)(私家版)

4.依処:色法の生存地があって初めて、心と心所は、依処に依存して生起する事ができる。依処は、心が生起するのを支える(役割を担う)色法である。6種の依処がある:眼浄色、耳浄色、鼻浄色、舌浄色、身浄色、心所依処である。例えば、眼識は心であるた…

えびす丸日記/どこにも行かないよ

毎朝5時か6時頃、涼しい内に、えびす丸と散歩です。近くの山の、上り坂を少し歩いて、ウンチを済ませたら、精舎に帰ります。。。 帰りつくと、えびす丸は<足を拭いて><手を拭いて>と上目遣いに寄って来ますので、タオルで、手足を拭いてやります。。 …

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー5)(私家版)

所縁に関する解釈は、以下の2種がある:(1)心の為に楽を取るもの:あなたがコーヒーを味わっている時、楽しさを感じているとしたならば、心が、コーヒーの味を楽しんでいるのだ、と言える。この時、所縁は、心の楽しみの対象である、と言う。。。 (2)…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー4)(私家版)

3.所縁:もし所縁がないのであるならば、心路過程は生起しない。例えば、色彩が、眼根を衝撃しないならば、眼門心路過程は生起する事が出来ない。故に、所縁は非常に重要である、と言える。所縁と目標は、同じ意味である。心と、それに相応する所の心所は…

風の時代

今は「風の時代」らしいです。。。。。 「風の時代」とは、これまで隠されて来た諸々の悪事が、表に出て来るのだそうです。案外当たっている様に思います。。。 2ヶ月前に市川猿之助容疑者の一家心中事件に驚いたばかりなのに、次には、、、、、 某有名女優…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー3)(私家版)

2.浄色:眼門は、眼浄色に依存して生起する。もし眼浄色がないならば、眼門は生起する事が出来ない。眼浄色は目(眼球)にあり、それは眼根と同意である。その他例えば、耳門は耳浄色を通さねばならず、鼻門は鼻浄色を、舌門は舌浄色を、身門は身浄門を、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー3)(私家版)

2.浄色:眼門は、眼浄色に依存して生起する。もし眼浄色がないならば、眼門は生起する事が出来ない。眼浄色は、目にあり、それは眼根と同意てある。そのた、例えば、耳門は、耳浄色を通さねばならず、鼻門は鼻浄色を、舌門は舌浄色を、身門は、身浄門を、…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー2)(私家版)

1.門:パーリ語では「Dvāra」と言う。心と所縁の境が交流する様の比喩として用いられる。所縁が門を通る事によって初めて、心は眼門心路過程を生起させる事が出来る。例えば、人が部屋に入ろうとしている時、必ず門を通る必要があるのと同じである。門を通…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(31ー1)(私家版)

✥門、浄色、所縁、依処✥ 心路過程への理解を深めるその前に、先にいくつかの語彙(専門用語)を知っておかねばならない。そうして初めて、心路過程が何であるかを、徹底的に理解する事が出来る。これらの語彙とは:

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(30ー6)(私家版)

眼識が生起して、見た(見えた)、という作用を演じると、それはすぐに、消滅する。次に、もう一つ別の心識が生起するが、これを領受というーー領受は、果報心である。5門転向心は、唯作心である。領受心が生滅した後、次には推度心が生起するーーこれは果…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(30ー5)(私家版)

有分が断絶した後、もう一つ別の心が生起する。これを5門転向心というーー無因心に中に、5門転向心と呼ばれる心があるのであるが、これが即ちその5門転向心である。5門転向心は、色所縁に向かうと、その後に直ぐに滅し去る。そして次に、又別の心が生起…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(30ー4)(私家版)

色塵が眼根を衝撃する時、条理の明らかな、しかし一つ一つ異なる所の、一系列の識知の過程が生起する。。。。 これらは、脈絡なしに混乱状態で生起する訳ではない。。。 以下に詳述する: 色塵が眼根を衝撃する時、一個の有分心が消費される。故に、最初の心…

アビダンマは楽しい

私は子供の頃から仏教が好きで、色々な仏教書(日本の僧侶・仏教学者が書いたもの)を乱読しましたが、強く心に残ったのは、故中村元博士の著作、山田無文師の談話位です(日本の僧侶は戒律を守りませんから、何か虚しい)。。。 そんな中で《アビダンマッタ…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(30ー3)(私家版)

眼門心路過程の図 過→波→断→5→眼→領→推→確→速→速→速→速→速→速→速→彼1→彼2/有分心………………………… 上記、〈過〉から〈断〉までは、離心路過程。〈5〉から〈彼2〉までは色所縁。。。 注1:過=過去有分。 波=有分波動。 断=有分断。 5=5門転向。 眼=眼…

夏の白菊黄色のバラ

春に苗を購入しまして、庭に植えました夏咲き白菊、満開になりましたので、仏様(=リンゴ箱に飾った仏像2体/精舎に先祖の位牌を祀る仏壇はありません)に供えました。。。。。 カップの中の左下、小さく写っているのは、通販で購入して、最近ようやく咲き…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(30ー2)(私家版)

諸々の心が、根門または意門において生起した後、目標を識知する時、それは、乱暴に脈絡なく又は単独に生起するのではなく、一系列の異なる識知の過程において、段階を追って、条理と順序に従って、一個また一個と生起するのである。。。。。。 これを、心の…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(30ー1)(私家版)

第四章 心路過程の概要 では、これから非常に重要な第四章<心路過程の概要>に入る。心路過程は、パーリ語では「cittavithi」と言う。 <心路過程の概要>で説明するのは、諸々の心の、生命の中での活発な(作用)である。それは、心の識知の過程であり、即…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(29ー2)(私家版)

2.色地(梵天)4(識)界(眼識界、耳識界、意界と意識界)は3依処(目、耳と心所依処)に依存する。。。 3.無色地1(識)界(意識界)は、如何なる依処にも依存しない。と言うのも、無色地は、どの様な色法も存在しないが故に、どの様な依処にも依存…

アガーの沼

随分前に、料理本を見ていましたら、 <アガー>と言う単語に出会いました。。。この年(74歳)で、かつ老眼で、いまさらカタカナの食材など取り入れるのも疲れますし……で、そこは読み飛ばしたのですが。 先日、生協で【イナアガー】が処分品で出ていまし…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(29ー1)(私家版)

✥総論✥ 1.欲界の7(識)界(眼識界、耳識界、鼻識界、舌識界、身識界、意界、意識界)は、6依処(目、耳、鼻、舌、身体と心所依処)に依存して生起する。依処は全て色法である。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(28ー1)(私家版)

■7識界 《アビダンマ論》の中において、すべての、89の心は、7種の識界に分けられている: 1.眼識界:眼識。2個の心。。。。 2.耳識界:耳識。2個の心。。。 3.鼻識界:鼻識。2個の心。。。 4.舌識界:舌識。2個の心。。。 5.身識界:身識…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(27ー9)(私家版)

諸々の論師は(以下の様に言う)。。。 当該の地(色界を指す)の有情もまた、これらの感官の外形を擁してはいるものの、しかし、浄色が無い為、嗅ぐ、味わう、触る為の、依処とする事は出来ない。。 故に、これらの感受もまた、色界天では発生しない、と言…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(27ー8)(私家版)

色界天では、鼻、舌、身体の3つの依処が無い。この3つのの門の体験は、その他の2門(目と耳)よりも比較的粗い為、高レベルの生存地の中に含まれない。

仏陀の沈默

私は、17、8歳の頃、 <エッセイストになりたいな> と思った事があります。。。 しかし、いざ何か書こうとすると、自分の精神的な浅さ、甘さに直面して、何も書けない、一行も書けない。 実学的には大学で、文化人類学を学びたかったけれど、これも諸般…

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(27ー7)(私家版)

2.欲界等において:欲の生存地(4悪道の衆生、人類と天神を含む)には、一切6依処(眼、耳、鼻、舌、身と心所依処)がある、生まれつきの視力障害者と聴力障害者を除いて。生まれつきの視力障害者は、眼識がなく、聴力障害者には耳識がない。