南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(32ー1)(私家版)

✥名色の寿命✥    心の寿命は、心識刹那(cittakkhana)であり、一またたきの内に、数十億個の心識刹那が過ぎ去って行く。この事は、しっかり心に覚えておいて頂きたい。心の生・滅は、この様に非常に迅速なものである。心の生・滅はこの様に迅速ではあるものの、一つ一つの心識刹那は又3個の段階に分ける事ができる。それは生・住・滅であり、又生・老・死とも言える。滅とは死のことである。究極諦において、もし心を一個の「我(私)」とするならば、「我」の寿命は、たった一個の心識刹那であって、我々は一個の心識刹那においてのみ、生きているのである、と言える。心は生の段階において最も強く、最もエネルギーを有している!故に、心が生の段階にある時、色法を生じる事ができる。我々は、一個の心識刹那を対象に、心とは何であるかを、探求したい。