Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-2-1)(私家版)

【弟子と学生への義務】 依止師と共に住む、サーマネラと具足戒比丘は、“弟子“ (saddhivihārika。共住者) と呼ばれる。“弟子“ は、長老の処から依止を探し求め(に行き)、長老の処から出家に関わる教誡を聞き(に行き)、長老の処から具足戒を受ける(受けに行く…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-1-2)(私家版)

上記の四種の教師の弟子は、教師ち対して相応の義務を履行しなければならない。戒師と教師への義務には、微細な違いがある。戒師に対して履行する義務はupajjhāyavattaといい、教師に対して履行する必要のある同等の義務はācariyavattaという。依止師に対し…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(40-1-1)(私家版)

【教師への義務】 四種の教師(老師)がある: Pabbajjācariya とは、出家の際の、剃髪得度授戒師の事である。Nissayācariyaは、いまだ依止を離れていない者が依止師になって頂いた所の師。依止を求める者は、以下の様に念称する。“Ācariya me bhante hoti, āy…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(39-4/5/6)(私家版)

戒師が話をしている時、(弟子は戒師の)話の腰を折ってはならない。もし、戒師が入浴したいならば、弟子は入浴の準備をする。冷水が必要であるならば、冷水を準備する。温水が必要であるならば、温水を準備する。戒師が浴室に入りたいと希望するならは、弟子…

応無所住而生其心

このお経本は、だいぶ前台湾にいた時、どこかのお寺で貰いました。どこのお寺で誰から頂いたか、今は思い出せません。。。。。。。。 私は、パーリ・アビダンマが好きで、大乗経典は余り読まないのですが、金剛経に書かれている【応無所住而生其心】一句の意…

ボンシンサン(ソーターパンナ)について

現今、熱心に修行している仏教者の中で、【今世ではせめて初果聖者ソーターパンナ(預流果/入流者)になりたい】という希望を述べる人がいます。。。。。。 初果聖者ソーターパンナ (小ソーターパンナ含む) になれば、これより以降、四悪趣に行く事はないので…

花非花

唐代の詩人白居易に以下の様な詩があります。。。。。。。。。。 花非花 露非露 夜半来 天明去 来如春雷 幾多時 去似朝雲 無mi(上に不、下に見。探すの意)処…………………………… この詩に曲がつけられて、歌になっていると、知人が教えてくれました。。。 この詩を読…

クリスマスローズニ種

早春のまだ寒いうちから、咲いてくれました。下の、白いクリスマスローズの左脇にちょこっと写っているのは野萱草。若葉は食べられますが、あっと言う間に大きくなって硬くなります。蕗の薹も出てきました。皆様の様に蕗味噌は作りませんが、茹でて、酢味噌…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(39-3)(私家版)

乞食が終わると、弟子は先に住居に戻り、座席を準備し、足を洗う水を用意し、袈裟の着替えの準備、スリッパの交換等をしておき、その後に戒師を出迎え、彼から衣や鉢を受け取る。戒師が坐ったなら、弟子は鉢食と水を届ける。もし、時間に余裕があるならば、…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(39-1/2)(私家版)

【戒師に対する義務】……………………………………………………………… 戒師とは、弟子の軽微な、又は重要な過失を発見し、かつ指摘し、又、訓告・指導するものである。。。。。。。 弟子 (saddhivihārika/共住者) は、以下の様に念称する。……………………………………………………………………………… ” Upajj…

興奮とは何か?

今朝のWEBで【アメリカ・ドジャースで活躍中の大谷選手が、自分の信頼していた通訳氏に大金(7億弱)を窃盗された、という声明を出した】とニュースにありました。(ギャンブルの穴埋めとしての7億円……本格的な調査、全容解明は、これからでしよう)。。。。。…

《不死》

《覚悟資糧》P45。……………………………………………………………… 止観(サマタ・vipassanā) の修行が、いまだ円満でない者であっても、己自身の専注力をコントロールでき、それを意のままに必要な目標の上に安置する事のできる者は、不死(amata)又は涅槃(nibbāna)の味を味わう事…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(38-4)(私家版)

上記の偈頌をしっかりと覚えておく事。14種の行儀(義務)を忘れない様にする:即ち、客住者(サンガに客として留まる者)の義務、原住者(もとから住んている者)の義務、遠行者の義務、乞食者の行儀、坐臥処の義務、林野住者の義務、随喜の行儀、食堂行儀、浴…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(38-3)(私家版)

サーマネラが義務を履行しない時、処罰を受けなければならない。比丘の場合は、悪作を犯した事になる。《律蔵・小品・行儀篇》では、14種の行儀(義務)に言及しているが、それは以下の偈頌の通りである。……………………………………………………………………… ”Āgantuk‘āvāsika−pind…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(38-1/2)(私家版)

【義務】 義務は、比丘の戒・律の一部分である。全ての人は、己の義務を遂行しなければならない。それは、教授師または戒師、弟子(戒師とともに住む下座または同居弟子)、学生(教授師が独居してよいと許可した人)、上は大長老から、下はサーマネラまで、剃髪…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-7)(私家版)

《第七 スリッパ品》 61.” ‘ 私は、病なくしてスリッパ/サンダルを履く者に説法しない事‘を学ばなければならない。”………………………… 62.” ‘ 私は病なくして靴を履く者に説法しない事 ‘ を学ばなければならない。”…………………………………………………… 63.” ‘ 私は病な…

達磨大師と嵩山少林寺

インドの某国の王子であった達磨大師が、船で今の広東省に入り、その後、北魏の嵩山少林寺に行き、ここに留まりました。。。。。。。。。。。 縁あって、慧可を弟子にして後、達磨大師を祖師とする、中国禅宗が始まりました。。。。 達磨大師の最初の弟子に…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-6)(私家版)

《第六 ズルズル品》 51.” ‘ 私はズルズルと音を立てて食事をしない事 ‘ を学ばなければならない。”…………………………52.” ‘ 私は手を舐めながら食する事をしない ‘ を学ばなければならない。”……………………53.” ‘ 私は鉢を舐めながら食する事をしない ‘を学ば…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-5)(私家版)

《第五 ご飯団子品》 41.” ‘ 私はご飯団子をしっかり持たない前に口を開かない事 ‘ を学ばなければならない。” ………………………… ………… 42.” ‘ 私は食事する時、手を全部口の中に押し込まない事 ‘ を学ばなければならない。”………………………………………………………………………… 4…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-4)(私家版)

《第四 恭敬品》……………………………… 31.” ‘ 私は鉢の食を恭しく食する事 ‘ を学ばなければならない。……………………………………………………………… ”32.” ‘ 私は鉢食に注意を払って食する事 ‘ を学ばなければならない。 ………………………………………… ”33.” ‘ 私は順序よく鉢食を食する事…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-3)(私家版)

《第三 腰当品》21.” ‘ 私は腰に手を当てないで、俗人の家、俗人の間に行く事 ‘ を学ばなければならない。” …………………………………………… 22.” ‘ 私は腰に手を当てないで、俗人の家、俗人の間に坐る事 ‘ を学ばなければならない。”………………………………………………………………… 2…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-2)(私家版)

《第二 大笑声品》……………………………… 11.” ‘ 私は大声で笑いながら俗人の家、俗人の間に行く事をしない ‘ 事を学ばなければならない。”………………………… 12.” ‘ 私は大声で笑いながら俗人の家、俗人の間に坐る事をしない ‘ 事を学ばなければならない。 ”…………………………

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(37-1)(私家版)

【75衆学法】……………………………… 衆学法は、合計75条あり、《比丘パーティモッカ》に収録されている。出家の衆は、以下の内容をしつかり覚えておかねばならない。。。。。。。。。。。。。 《第一 斉整品》……………………………… 1.” ‘ 私は下衣を正しく着る事 ‘ を学…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(36-1)(私家版)

【手洗行儀】………………………………………… 1.”Na thatio agilāno uccāram vā passāvam vākarissāmīti sikkhā karanīyā.” ” ‘ 病のない時、私は立って排便又は排尿をしない事 ‘ を 学ばなければならない。” 病によって、坐る事もしゃがむ事も出来ない者で、坐って用を…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(35-5)(私家版)

8.” Na sayanagatassa agilānassa dammam desessāmīti sikkhā karanīyā.” ” ‘ 私は病なくして(ベッドに)横になっている者に説法をしない事 ‘ を学ばなければならない。 ” 例えば、地面に寝ていても、その者に説法してはならない。。。。。。 9・” Na pall…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(35-4)(私家版)

6.”Na upāhanārulhassa agilānassa dhammam desessāmīti sikkhā karanīyā.” ” ‘私は病なくして靴を履く者に説法をしない事 ‘ を学ばなければならない。 ” …………………………… ここで言う靴とは、パードゥカ以外のすべての靴類の事である。一群の人々がいて、一部…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(35-3)(私家版)

4.”Na āvudhapānissa agilānassa dhammam desessāmīti sikkhā karanīyā.” ” ‘ 私は病なくして手に弓矢を持つ者に説法しない事 ‘ を学ばなければならない。 ” この場合、ピストルも含む。もし、それを身に着けているだけで、手に握らないならば、その者に…

当ブログについて

当ブログは、Burma パオ森林僧院 ヤンゴン分院所属の Paññādhika Sayalay によって管理されています。。。 その主な目的は、南伝仏教、原始仏教系列の書籍(中国語版)を和訳して、UP・公開する事です。。。。。。。。。。。。。 これまで25年間に亘って和訳…

★『教海覚舟』〈教えの海悟りの舟〉(35-2)(私家版)

2.”Na dandapānissa agilānassa dhammam desessāmīti sikkhā karanīyā.” ” ‘ 私は病なくして手に杖を持つ者に説法をしない事 ‘ を学ばなければならない。 ”……… ここで言う所の、手に持つ杖、その杖の長さは6尺(=2m)とする。もし、人がこの杖を横に置い…

アリヤナンダ大長老著《止禅四十業処》英語版の勧め

日本に住んでいますと、サンガ(お寺)、僧侶方への対応の仕方が、よく分からない事があります。。。。。。。。 日本のほとんどの僧侶(尼僧も含む)が、五戒を守らず(結婚しており、飲酒もする)、お寺が普通の家庭とあまり変わらない雰囲気を持ち(代々、生まれ…