南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(7-8)(私家版)

現起(現象)は、心を守護(保護)する事、または目標に対応している状態である事。安般念の修行を実践する時、正念がある為に、心は守護(保護)されて、五欲の目標に向かって漂い出る事、色、声(音)香、味塵に向かって漂い出る事がない。

正念は、ちょうど、悪人または色々な人間が、入ってこない様に見張っている門の守衛の様であって、それは悪法が入ってこない様に(見張っている様なものである)。

故に、根門を守るという事は、すなわち、正念でもって、業処を守る事を言うのである。

一個の心は、一個の用を足す事しかできず、(一個の心で)色々な事柄を処理する事が出来ないが故に、心が業処を守り、業処に止まっている時、眼、耳、鼻、舌、身は、一時的に閉鎖されている為、煩悩が、眼、耳、鼻、舌、身から入ってくる事がない。

こうした事から、正念でもって心を守護する事は、五根から煩悩が入ってこない様にする事ができる。

(7-9につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>