この本は、二部に分かれている。
前半は<「南伝仏教キホンのキ」>と銘打っているもので、<煩悩>を主題にして、生命、煩悩につてい説明し、また、煩悩を取り除く方法を解説し、これを通して、読者に真正の仏教とは何であるか、の理解の手助けとする。
その末尾においては、上座部仏教の伝統の中から、いくつか、実際に実践できる所の、煩悩を減らし、取り除ける方法を紹介している。
これは、読者が実践を通して、仏陀の教えの実用性と可能性を、徐々に体験できるようにと考えたからである。
後半の<仏陀如是説>は、南伝パーリ語仏典の中から、在家と関連の深い10の経文を選んで(+紹介している)。
これは、仏陀のこれらの言説を通して、読者のみなさんに、道徳を育成し、品格を高め、自己を完成させて頂きたいがためである。
我々がこれらの経文を読むとき、仏陀の教えの中には、特別な神秘主義とか、自己陶酔の要素がないことが分かる。
仏陀は、在家者が、悪を捨てて善をなし、仕事に励み、生活を楽しみ、勤労を通して豊かになり、現実の生活を改善し、よき人生を創造することを重視し、人心の涵養と、家庭的倫理と社会道徳の向上に、関心を寄せたのである。
(+ )(= )訳者。句読点原文ママ。(1-5につづく)
★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。
ご協力、よろしくお願いいたします。
<無憂比丘著「南伝仏教キホンのキ」中国語→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>