<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
《色所縁グループ:
不善グループ》
色所縁を目標に取る所の、不善グループ眼門、及び意門心路過程の中において、五門転向、眼識、受領、推度、確定、彼所縁、(有分心)、意門転向の識別方法は、善グループの識別方法と、同じである。
同様の識別方法を用いて、それらを識別する。
速行において、些かな違いがあるため、ここでは、貪見グループ(20)の例を挙げて、説明する。
《色所縁グループ:
(貪見グループ)速行五蘊》
1、色蘊は意門の中の54種類の依処色と色所縁。
2、受蘊は速行(貪見グループ20)名法の中の受。
3、想蘊は速行(貪見グループ20)名法の中の想。
4、行蘊は速行(貪見グループ20)名法の中の思(第一番目)。
またはその他の17の心所(二番目)。
5、識蘊は速行(貪見グループ20)名法の中の識。
転向色蘊の識別方法を用いて、速行色蘊を識別する。
(貪見グループ)第一速行受蘊の四つの現在因:
(過去因はない)
1、依処(意門の中の54種類の依処色)は因、(貪見グループ)第一速行受蘊は果。
2、目標(色所縁)は因、(貪見グループ)第一速行受蘊は果。
3、a.眼触(8)は因、(貪見グループ)第一速行受蘊は果。
b.第一速行意触(20-受=19)は因、(貪見グループ)第一速行受蘊は果。
4、不如理作意(確定=12)は因、(貪見グループ)第一速行受蘊は果。
もし、確定心が色所縁を常、楽、我、浄などと確定するならば、それは不如理作意である為、不善速行は生起する。
(貪見グループ)第一速行識蘊:
1、眼触(8)は因、(貪見グループ)第一速行識蘊は果。
2、名色は因、(貪見グループ)第一速行識蘊は果。
3、不如理作意(確定=12)は因、(貪見グループ)第一速行受蘊は果。
「名」は19相応心所、
「色」は意門の中の54種類の色法と色所縁。
(貪見グループ)第二速行受蘊:
1、依処(意門の中の54種類の依処色)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊は果。
2、目標(色所縁)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊は果。
3、a.眼触(8)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊は果。
b.第一速行意触(20)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊は果。
c.第二速行意触(20-受=19)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊は果。
4、不如理作意(確定=12)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊は果。
(貪見グループ)第二速行識蘊:
1、a.眼触(8)は因、(貪見グループ)第二速行識蘊は果。
b.第一速行意触(20)は因、(貪見グループ)第二速行識蘊は果。
2、名色は因、(貪見グループ)第二速行識蘊は果。
3、不如理作意(確定=12)は因、(貪見グループ)第二速行受蘊(ママ)は果。
「名」は19の相応心所。「色」は54種類の依処色と色所縁。
注意:この方法に基づいて、その他の名蘊、速行(第三から第七)と彼所縁を識別する。
禅修行者は(+各種の)調整をして、練習する必要がある。この様に類推する事。
《注意》
禅修行者は、前に述べた説明に基づいて、色所縁グループ不善グループの、識別方法を理解する事が出来る。
もし、禅修行者が、色所縁の善と不善グループの、因果関係の識別方法を、理解したならば、彼は、その他のグループの修習に、転換する事ができる。
たとえば、声所縁グループである。
禅修行者は、相応する法の状況に合わせて、心所は増減する事を、理解しなければならない。
一つひとつの、心識刹那の中の、心所の数量の変化に伴って、行蘊と意触の名法の数量もまた、変化する事に、注意を払う事。
もし、禅修行者の、《アビダンマ》に関する知識が少ない時、または、それを学習した事がないのであれば、(+修行に関して)導師の協力を必要とする。
故に、以下において、些かの要点を列挙する。
《交換》
1、色所縁グループ。
2、声所縁グループ:
目標(色所縁)を声所縁に変更する;
眼触を耳触に変更する。
3、香所縁グループ:
目標を香所縁に変更する;
眼触を鼻触に変更する。
4、味所縁グループ:
目標を味所縁に変更する;
眼触を舌触に変更する。
5、触所縁グループ:
目標を触所縁に変更する;
眼触を身触に変更する。
(9-50につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>