昨夜、タイの僧院で修行されている日本人比丘長老から、電話を頂きました。
開頭に、
「『常自覚』って中国語、パーリ語では何に相当するか?」
という質問を頂きまして、
「『サンパジャッニャ』ではないでしょうか?」
とお答えしました
私も、パーリ語は短期集中講座くらいしか受けていないので、思いつくのはこれくらい・・・間違っていたら済みません(今まで色々な仏教書を翻訳しましたけれど、この様な表現は初めて聞きました。アチャン・ブッダダーサの本にあったそうです)。
という、えらくホットなニュースが出て来て・・・タイの山奥でも話題になっているのでしょうか?
でも、一番の話題は、
「嫉妬という不善心所って何か?」
「それを克服、昇華するには、どの様に修行すればよいのか?」
というものでした。
大は、ヨーロッパ文明に対する嫉妬と劣等感から、小は、隣の家の秀才に対する嫉妬と劣等感・・・まぁ、己の内心にくすぶる劣等感とそれに付随して生起する嫉妬心、またはその裏返しとしての傲慢と高慢・・・、人はこういう負の感情から、なかなか自由になれない・・・でも、それって、大部分は、他者に対する根拠なき妄想、妄念ではないですか?
「突然ドンとやってくる頓悟もいいけれど、地味に地味に、地道に地道に修行して、サンパジャッニャ(明覚)が開けて来る漸悟も、得難いものですね」
という会話で、秋の夜長は更けていったのでした。