Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~タイからの風

昨夜、タイの僧院で修行されている日本人比丘長老から、電話を頂きました。

開頭に、

「『常自覚』って中国語、パーリ語では何に相当するか?」

という質問を頂きまして、

「『サンパジャッニャ』ではないでしょうか?」

とお答えしました

私も、パーリ語は短期集中講座くらいしか受けていないので、思いつくのはこれくらい・・・間違っていたら済みません(今まで色々な仏教書を翻訳しましたけれど、この様な表現は初めて聞きました。アチャン・ブッダダーサの本にあったそうです)。

後、「れいわの山本太郎都知事選に出るだろうか?」

という、えらくホットなニュースが出て来て・・・タイの山奥でも話題になっているのでしょうか?

でも、一番の話題は、

「嫉妬という不善心所って何か?」

「それを克服、昇華するには、どの様に修行すればよいのか?」

というものでした。

大は、ヨーロッパ文明に対する嫉妬と劣等感から、小は、隣の家の秀才に対する嫉妬と劣等感・・・まぁ、己の内心にくすぶる劣等感とそれに付随して生起する嫉妬心、またはその裏返しとしての傲慢と高慢・・・、人はこういう負の感情から、なかなか自由になれない・・・でも、それって、大部分は、他者に対する根拠なき妄想、妄念ではないですか?

「突然ドンとやってくる頓悟もいいけれど、地味に地味に、地道に地道に修行して、サンパジャッニャ(明覚)が開けて来る漸悟も、得難いものですね」

という会話で、秋の夜長は更けていったのでした。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>