Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(53ー10)(私家版)

河のほとりまで来た時、前の日に大雨が降った為に、河は水が溢れ、氾濫していた。。。                  彼女は同時に二人の子を抱いて河を渡る事はできないと考えて、長男を河岸に置き、先に赤子を抱いて河を渡り、その後、赤子を岸辺に置いて、長男を迎えに行こうとした。。。。。。。               この時、大きな鷹が飛んできて、岸辺にいる赤子を肉片だと思い、赤子を咥えて飛んで行った。。。。。。。              彼女はそれを見ると大声で叫んだが、もう一つの岸辺にいる長男が、母親が自分を呼んでいるのだと思い、河に入った為、溢れる水に流されてしまった。。。。             彼女は同時に二人の子を失い、傷心やまずであったが、仕方なく一人で実家に帰る事にした。。。。                その途中、彼女は故郷の知り合いに出逢ったので、実家の様子を尋ねた所、その人が言うには:「昨日の大雨の為に、電線(ママ)から火が出て、貴女の実家の方々は、皆焼け死にました」                彼女は、もともとは、富豪の家の出であり、その富を享受できる身であったが、使用人と出奔したが為に、貧苦の生活を送らざるを得なかった。。。            その夫とも死別し、子と父母を失い、立て続けに大きな災害に見舞われ、種々の苦難に落ち込んだ。。。               これは阻害業が、彼女の善の令生業を阻害しているのである。