Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(53ー7)(私家版)

ソーダラが、非常な美貌であった為、菩薩もまた、彼女を見たいと思った。ある日、アソーダラは池の行って水浴びをした。菩薩は一足先に行って池の中に隠れ、池から飛び出して、彼女を見た。ヤソーダラは、妖精を見たのかと思い、大声を発して逃げた。その後、人を派遣して調べてみると、件の妖精こそ彼女の夫であることが分かった。その日の夜、彼女は馬車を用意して、夜中の内に、実家に駆け戻った。菩薩は大変に悲しんだものの「地の果まで探しに行って彼女を必ず連れ戻す」と決意した。故に彼は、ヤソーダラの国まで出かけていき、コック、御者になつたり……ヤソーダラに近づきたいが為に最下層の仕事に、色々と取り組んだ。彼は大変な苦労を重ねた後、ようやくヤソーダラを自分の国に連れて帰った。これら一切の出来事は、彼が過去に掛けた願が原因である。こうしたことから、願をかけるときは、細心の注意を払わなければならない事が分かる。願をかけるには代償が必要な訳であるが故に。。。。               この物語の要点は、菩薩は、強力な国の王子であり、又一国の(将来の)王でもあつたか、しかし、阻害業の影響の下、彼は容貌が醜くかっただけでなく、コック、御者などに身をやつせざるを得なくなり、通常の国王が楽しむ事の出来る栄華と富を享受することができなかった事である。