Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

是誰庵仏教談義~18>善人なおもて往生す

2月末に、川崎中一殺害事件の主犯と思われる少年(青年?)が逮捕されてから、世間は彼(と彼の父親)への非難が轟轟と渦巻いています。

たしかに、彼はそうされても仕方ないほど凶悪な事件を起こしたのは間違いないです。

でも、私は夜になると「どうか、日本に親鸞さんのような人がいて、彼を救ってあげて欲しい」と祈っています。

私自身は<念仏で人が救える>という真宗系の思想がよく分からないのですが、しかし、親鸞さんは、人間の業について徹底的に考え抜いた人のようです。

私は禅宗系が好きで、座禅・瞑想によって少しずつでも自分の人間性を向上させるんだ!と思っているのですが、親鸞さんは<人間の業は、座禅したくらいでは治らない>と考えていたのだ、と今の私は、そのように理解しています。

現代に親鸞さんが生きていたら、彼の手を取って一緒に泣いてくれるだろう。その涙が、彼を改心(回心)させるかもしれない。

善人なおもて往生す、いわんや悪人をや。