先日、図書館に出向いた所、ピンク一色の表紙の、ちょっと変わった雰囲気の本が、新規到着本展示棚に飾ってありました。
装丁が非常に斬新な気がして、手に取ってみたら、枕草子、方丈記、徒然草の現代語訳でした。
学生の頃は、「試験に出るから」と、一夜漬けで丸暗記するのに四苦八苦、その内容をしみじみと味わうことがなかったけれど、吉田兼好、なかなかやるな、というのが、今の私の感想。
第72段で彼は、<身の回りに調度品が多いのはみっともない>と言っています。
これは、今の、捨離断、終活の精神に近いでしょうか。
本当によいものだけを身辺においておくべし、これ正論ですけど、私、まだできていません、年末の大掃除の時、ガラクタは捨てます・・・。頑張る!(笑)。
第73段では、噂話は嘘が多いから「はぁ、そうですか」と受け流しておくのがよい。しかし、神仏の奇特、権者の伝記はムキに否定するのも、ひたすら信じるのも大人げない、と言っています。
私たちが仏教を学ぶとき、頭から信じるのは危険、妄信はやめた方がいいけれど(火傷します)、かといって、何もかも否定していては前へ進めない、という事があります。
細心の注意を払って学び、納得した部分から、少しずつ実践する、のがよいかと思います。
第75段。(出家者は)世俗のことに関わらず、心を安んじるのがよい。
<「生活、人事、伎能、学問等の諸縁をやめよ」と『摩訶止観』に書いてあるよ>と、吉田兼好さんは言うのですけど、彼、『摩訶止観』読んでいるのね、びっくり・・・というか、当然ですね、彼は法師ですから、それくらい読んでいますよね(天台摩訶止観と、南伝止観~パオ・メソッドが同じものかどうか、私には、分からないですけれど)。
第79段。何でも知っている風に、でしゃばるのはよくない、と言っています。
まず、知らない事と、知っている事を分けて、知らない事は知らない事なので、でしゃばらない。
知っている事も、でしゃばらない
(↑ これが難しい~苦笑)。
80段以降は、これから読みます。楽しみです。