翻訳『親知実見』#4-1
英語版序文(第一版)
本書の法話は、緬甸モーラミャインパオ禅林
パオ・セヤドー
(Venerable Pa‐Auk Tawya Sayadaw)が、台湾新竹壱同寺において、禅リトリートを指導した時に話された事である。
この2か月間のリトリート中、セヤドーは、毎日、個別の禅修行者に禅の指導をするだけでなく、事前にパオ禅林にて準備してあった所の、七篇の法話の原稿を読み上げられた。
これらの法話は、合計七回の問答と相呼応するものである。すなわち、すべての問題・疑問は事前に禅修行者によって書き出され、セヤドーは先にその回答を準備したのである。
これより外に、セヤドーは、二回、法話を行った:
一度目は、ウェーサカ祭(仏陀の誕生、成仏と般涅槃の記念日)において、一般の大衆に対して行った法話;
もう一度は、リトリートが終結する時、伝統に基づいて、施主ーー壱同寺住職、其の他の施主、リトリートの主催者及びその協力者ーーの為に行った布施に関する法話である。
16回のすべての法話の原稿は、英文が使用されていて、セヤドーが英語で読み上げた。
聞法者(すべて華人)の利益・受用の為に、これらの原稿は、事前に中国語に訳されてあって、セヤドーが英語で読み上げた後、即刻、中国語で読み上げられたのである。
これらの法話は、主にセヤドーの、観禅の修習の原則ーー先に止禅を修習し、その後にこれをもって乗り物として、観禅の修習をするものである。
セヤドーはまた、純観行道も指導されるので、故に、彼はこの二種類方法によって、正統な指導を行うものである。
(中略)
この書籍の編纂作業において、真っ先に考慮したのは、必要な精度と正確性の確保、及び初心者、禅修行者、または学者であっても、誰が読んでも理解できる事、とした。
故に、編纂の完璧な統一性は多少調整される事となった。
本書の翻訳、編纂等において、多くの人々の手を経た。もし、本書に過失と誤謬があるならば、関与者全員がその責を負うに吝かではない。
英語版編纂者
緬甸パオ禅林にて
西暦1998年