翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(6-88)(私家版)(97/366)
これより以前に、「憂具瞋恚相応無行一心」を説明した。我々は、今、「慳心所」を見てみようと思う。
己自身が所有する物品を、他人と共に分け与え、楽しむことのできない人は「憂具瞋恚相応無行一心」を生じせしめる。
というのも、瞋恚は、慳の因であるが故に。
それが相応する所の心所は、7個の遍一切心心所、6個の雑心所から喜を取り除いたもの、である。
というのも、憂具であるが故に、喜はあり得ない為。
その上に、4個の遍一切不善心所を加え、また、瞋、慳を加える。というのも、この時点で、彼は、慳という心を起こしたが故に。
こうしたことから、合計19個の名法がある事が分かる。
(6-89につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>