Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(82ー4)(私家版)

4.四繋(gantā)           (1)貪婪による身の縛。(2)瞋恨による身の縛。(3)儀式への執着(戒禁)による身の縛。(4)武断の信(独善的な執着)。「これが真実、これだけが真実」という身の縛。身の縛と言うのは、それらが心をして身体に繋ぎ止めるが故に。または、今世の身体を未来の世の身体と結びつけてしまう為、この様に言う。ここで言う「身」(kāya)の意味は、「集める」である。名身と色身の二者を指す。身は、名と色を含む。身という文字を見て、短絡的に、身体の意味と取り、色法の事であると考えてはならない。。                 (1)貪婪:諸々の有情が、欲楽的な目標に向かう所の、渇愛又は貪。      (2)瞋恨:瞋心所。排斥したい目標を嫌悪する事。              (3)儀式への執着(戒禁取):儀式を執り行うと、解脱に向かうと信じる事。これは、インドでは非常に普遍的で、インドには、各種各様の儀式が実践されている。(4)武断の信(独善的な確信):己の見たものだけが真実であると、堅く信じ、その他は間違いであるとする。この種の人は、変わる事が非常に困難である。コップに水が満ちている時、あなたが更に水を注いでも、溢れて流れ去るだけである。この種の人は、己を蛸壺化するが、修行にとっては、非常に大きな障がいとなる。後ろの二者の身縛は、皆、邪見心所に属する一面がある。縛には合計3個の心所がある。1.貪心所。2.瞋心所。3.邪見心所。。。