南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(82-2/3)(私家版)

2.四暴流(oghã)四種の暴流は、漏とは、全く同じ。名称が異なるのみ。(1)欲暴流。(2)有暴流。(3)邪見暴流。(4)向けて明暴流。何故、暴流と言うのか?というのも、それらは、諸々の有情を生存の大洋に投げ入れるが故に。又、それらは渡る事が非常に難しいが故に、暴流と呼ばれる。。。。。。。                          3.四軛(yogā)             四種の軛と、漏、暴流は、同じ意味を持つ。それぞれ(1)欲軛。(2)有軛。(3)邪見軛。(4)無明軛。。。    なぜ軛と呼ばれるのか?           というのも、それらは、諸々の有情を苦痛の中に嵌め込むが故に。苦痛から彼らを逃さない。。                 農夫が牛を田畑に放ち、かつ、牛に軛を被せる事と同じである。             漏、暴流、軛は、皆同じ意味である。   共通して四種ある。即ち、欲、有、邪見、無明である。この様に、名称を色々に分けて分類するのは、衆生の習性が各々異なるが故に。ある時には「漏」と言えば分かってもらえるが、ある時には理解出来ない(人がいる)。              その場合は「暴流」(諸々の有情を大洋に流れ出させる)と言い換えたり、「軛」(諸々の有情を苦痛な中に嵌め込む)と言い換えたりする。             この様に言い換えれば、多くの人が理解出来る。経典の中において、非常に多くの同義語が出て来るが、これは仏陀が、衆生の各々の異なる習性に適応させる為に、異なる名詞を用いて表現したものである。    この四種は、合計三個の心所がある。     即ち1.貪心所。2.邪見心所。3.痴心所。。