【意門転向受蘊】(意門の名法への転向は、ただの唯作心であり、果報名法ではない。故に、過去因によって引き起こされる訳ではない。意門の名法への転向には、過去因はなく、ただ現在因があるのみである事に注意する事。)………………………………三個の現在因がある:………………………………1.依処(5種の色聚、46種の色法。)は因、受蘊は果。…………………………………………2.目標(新しい生命を目標に取る)は因、受蘊は果。……………………………………………………3.A.有分の意触。(bhavaigamanodamphassa,34)は因、受蘊は果。………………………………………………………………B.有分の意触への転向(manodvārāvsjkana manodamphassa,11)は因、受蘊は果。 ………… 解説:1.依処(vatthu):心所依処に依存した状況の下でしか、受蘊は生起しない。この時、食生色が未だ生起できないが為に、食生色聚は存在しない。ただ46種の色法があるのみ。…………………………………………2.目標:もし女性であるならば、それは新しい女性の生命を目標に取る。もし男性であるならば、新しい男性の生命を目標に取る。それは、目標としての新しい生命を感受する。……………………………………………………3.触:唯一、目標としての新しい生命が有分心(即ち、意門)に出現する時、有分心は停止して、意門転向が生起する。そうでなければ、その新しい生命を省察、確定する意門転向は生起する事ができない。又、触を最も顕著な有分意触(bhavaigaママ manosamphassa)名法は、その目標において、有分に衝撃した後、波動し、又、停止する(それらは、有分波動(bhavaiga ママcalana)と有分断(bhavaigupscchedaママ)である。)。これら、有分名法が停止して後、初めて、意門転向名法は生起する事が出来る。言い換えれば、有分名法が去れば、意門によって支援された転向が生起する。これは即ち、無間断(支援)縁(anantara)である。故に、有分意触も又、意門転向名法(意門転向受蘊を含む)の生起を支援するのである。以上の事柄は、とりも直さず、有分意触(34)が、又意門転向受蘊である事の因であるのである。★願以此功徳、早日証得涅槃楽!