Sayalay's Dhamma book

中国語で書かれた仏教書(主にテラワーダ、南伝仏教系)を日本語に翻訳して公開。たまには<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。                    2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得る。

パオ・セヤドー問答集~#026>問答(四)問4-2(全文)

#026-150716

問4-2 瞑想修行の過程(パオ・メソッド~訳者注)を終了した後、修行者は道智と果智(magga-ñāṇa、phala-ñāṇa)を証悟する事ができますか?もしできないとしたら、原因は何ですか?

答4-2 できるかもしれませんが、これは彼のハラミツによります。婆醯(Bāhiya-dāruciriya)の例を上げましょう。彼は迦葉仏の教化の時代に止観瞑想を修行して、行捨智(saṅkhaārupekkhā-ñāṇa)に到達しました。彼は二万年修行しましたが、依然として、道智と果智を証する事が出来ませんでした。原因は、更に早い時期、彼は勝蓮華仏(Padumuttara Buddha)から授記を得ました:彼は、未来において釈迦牟尼仏の教化の時代に速通達者(khippābhiñña);すなわち最も早く阿羅漢果を証する人(になる)というものです。同じく、釈迦牟尼仏の教法の内から四無礙解智(paṭisambhidā-ñāṇa)を得たその他の弟子(sāvaka)は、かつて過去諸仏の教法の内において、止観を修行して行捨智に到達しています。これは自然な法則です。

 

四無礙解智とは:

  1. 義無礙解智(attha-paṭisambhidā-ñāṇa):果(すなわち:苦聖諦)を透視する観智;
  2. 法無礙解智(dhamma-paṭisambhidā-ñāṇa):因(すなわち:集聖諦を透視する観智;
  3. 辞無礙解智(nirutti-paṭisambhidā-ñāṇa):言葉に精通する智慧。特にパーリ語文法;
  4. 弁無礙解智(paṭibhāna-paṭisambhidā-ñāṇa):上述の三種類の無礙解智の観智を了解している事。

 

上記の四無礙解智を成就する、五つの要因;

  1. 証悟(adhigama):阿羅漢果またはその他の道果の証悟。
  2. 教理に精通している(pariyatti):仏法経典の学習。
  3. 聴聞(savana):心を込めて尊敬の念で、仏法を聞く。
  4. 質問(paripucchā):経典と註釈の内の、難解な部分の研究と解釈。
  5. 以前の修行(pubbayoga):かつて過去仏の教化の時代に止観を修行し、行捨智(saṅkhārupekkhā-ñāṇa)に到達している。

 

以前、過去仏から授記を受けていない人で、この時期の仏法の内において修行して、なお涅槃を証悟していないならば、彼らのハラミツがまだ足りないという可能性があります。または、彼らは以前授記を受けた:または未来、弥勒仏の教化の時代に、生死輪廻(saṁsāra)から解脱する。例えば、二千人の比丘尼とヤショーダラは同じ日に般涅槃しました。というのも、燃灯仏の時代、彼女たちは釈迦牟尼仏の教化の時代に生死輪廻から解脱すると願を発したからです。この願によって、燃灯仏から釈迦牟尼仏までの期間、彼女たちは、生死輪廻の中で流転していました。彼女たちは授記を受けていません。ただ願を発しただけなのです。(完)

(翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)

 

初めてご来訪の方へ:上記は、台湾より請来した「禅修問題与解答(パオ禅師等講述)」(中国語版)の翻訳です(仮題「パオ・セヤドー問答集」)。「智慧の光」「如実知見」の姉妹版として、アビダンマ及びパオ・メソッドに興味のある方のご参考になれば幸いです。(一日又は隔日、一篇又は複数篇公開。日本及び海外でリトリート中はブログの更新を休みます)。