Sayalay's Dhamma book

テーラワーダ系仏教書の翻訳は2019年夏を持ちまして終了致しました。これまでに翻訳しました内、23冊は<菩提樹文庫>にてPDF版を読むことが出来ます。今後、翻訳文を掲載する予定はありませんが、偶には<般若の独り言>にて日常の心模様を独白します。学問的な議論ではなく、ただの雑談、独り言です、お楽しみ頂ければ幸いです。2018年5月25日クムダ・セヤドーより初心者瞑想指導の許可を得ました。 初心者の疑問にはコメント欄にて対応します。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」6‐31(183/430)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

17、心色(hadayarūpa

パーリ聖典の論師によると、心色とは、各々の符合する所の浄色を依処とする双五識を除いた、一切の心の依処色である、という。

《阿毘達摩蔵》では、心色について、明確に言及されていない。

《阿毘達摩蔵》の最後の論である《発趣論》において、以下の様に言う:

「意界及び意識界は、それに依存して生起する所の色法である。」

しかしながら、註釈では、「諸々の色法」とは心色のことで、心臓の空室の中に位置すると言う。

それは心臓の中の血液に依存している。

心臓の中には、龍華樹(=テリハボク?orプンナーガ?)の、種ほどの空洞があり、半握りほどの分量の血液を貯蔵している。

当該の血液は、一群の微小な粒子に過ぎないが、54種の色法を擁している。

心色は、その中の一つである。

心所依処の特徴とは、意界と意識界の依処色となる事である;

作用は、それらへの支持;

現起(現象)はこの二界を帯びる事;

近因は同一の粒の色聚の中の四大。

それは心臓の中の血液(+の中)に位置し、四大の支持を受けて、命根色によって維持される。

それは意界と意識界及びそれらと相応する所の名法の依処色である。

18、段食(kabaḷīkāra-āhāra)

段食の特徴は、(+それが)食素(=栄養素)である、という事である;

作用は、色身の維持;

現起(現象)は身体の安定または滋養;

近因は、食素の基本となる所の食物。

この語彙は、衆生がそれに依存して、己自身の食素を維持しているという事を意味する。

(1)食物の中の食素は、又隠喩として「段食」と呼ばれる。系統的に段食の中の四大を識別するならば、あなたは観智でもって、段食とは、一群の、時節生食素八法聚に過ぎない事が分かる。

飲み込んだばかりの胃腸の中の食べ物で、いまだ吸収されたり、身体に散布されたりしていない場合、その色聚の中の食素は、時節生食素であり、それもまた隠喩的に「段食」と呼ばれる。というのも、それは業生、心生、時節生及び食生という四種類の食素の直接的な助縁となることができないが故に。

この四種類の食素は、新しい食生色聚を生じることができる。

(2)命根九法聚の業生消化の火の支援の下、食したばかりの食べ物は消化されるが、食べ物の中の食素は、新しい食素八法聚を生じることができ、これらの色聚は、食生食素八法聚と呼ばれる。その中の食素は食生食素と呼ぶ。この食生食素もまた隠喩的に「段食」と呼ぶ。というのも、それはこの色心の縁法であるが故に。それは、四種類の因によって生じた、一切の色法を強化して、それらが、更に継続して生起することができる様に、強壮にし、刷新する。

(3)業、心、時節と食素という、この四種類の因によって生じた所の色聚の中の食素もまた、それと俱生した色法と身体の中のその他の色聚の色法を強化する。

これは何を意味するのか?

ーー前に述べた食生食素及び消化の火の支援の下、業生、心生、時節生及び、先に生じた所の食生食素はみな、新しい食生食素八法聚を生じることができる。故に、この四種類の因によって生じた所の色聚の中の食素もまた隠喩的に「段食」と呼ばれる。

なぜ、前に述べた三種類の食素が、隠喩的に「段食」と呼ばれるのか?

この三種類の食素を含む究極法は、極めて迅速に生・滅する。それらはひとたび生起するやいなや即刻壊滅する。

それらを飲み込む時間など、まったくないのである。

しかし、一代また一代の時節生色聚は、相続して(=相続しながら)生・滅する。また、食素だけを、飲み込む事ができないのである。というのも、食素だけを色聚から抽出することはできないが故に。

それは、残りの七種類の色法とは、分離する事ができない(avinibhoga)。しかし、継続的に生・滅する所の一群の色聚であれば、飲み込む事ができる。故に、それらを隠喩的に「段食」と呼ぶのである。

上に述べた通り、食べた後(=飲み込んだ後)、消化の火の支援の下、それらは新しい色聚を生じる事ができるし、また、色身を維持する事ができる。

もし、それらを飲み込まないならば、それらはその様に作用を起すことができない。

故に、仏陀は「段食」と言い、「食物」とは言わないのである。

二種類の食生食素八法聚がある、すなわち、先に生じた色聚と、後に生じた色聚でる。

先に生じた色聚の中の食素は、後で生じた食生色聚の中の食素と命根九法聚の業生消化の火の支援の下、それは10乃至12代の食生八法聚を生じることができる。

同様に、後に生じた食生色聚もまた、先に生じた業生、心生及び時節生色聚の中の食素を支援して、それらが消化の火の支援の下、新しい食素八法聚を生じせしめる事ができる。

段食とはすなわち、この様にして、色身を維持するのである。

(6-31につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等ほぼ原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijubunko.sakura.ne.jp/index.html

<中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>