貪欲の人は嫌われるーー
貪欲でない、無欲の人がいたら、皆友達になりたがる。限りなく
貪欲な人は、誰にも歓迎されない。
ある時、複数の大学の集まりがあった。A大学の学生とB学院の学生が、
ともに合宿した。B学院の学生は体格が大きく、威風堂々としていたが、
朝食の時、同じテーブルについている人の事は一顧だにせず、すべての
おかずを、自分一人のお椀に、取り込んでしまった。
A大学の学生が、そういう態度は良くないと諌めたが、B学院の学生は、
自分の体格がよい事を嵩にきて、「お前は何様だ?」と罵った。
A大学の学生は彼を呼び出して、あっという間に殴り倒し、彼は
歯を二本折った。いくつかの落花生を大目に食べたいとか、
豆腐を独占したいとか、それと引き換えに歯を二本無くして
しまったのだから、まったくもって割に合わない。
こういう事から、貪欲な人は、人から歓迎されないことが、分かる。
経済が許すならば、我々は布施をしなければならない。
勿論、自分の力量と相談の上で、だ。
布施をする人は、人々に好かれる。
故に、無貪であれ、貪欲であってはならない。
(つづく)
(台湾高雄文殊講堂 慧律法師著
翻訳文責 Pañña-adhika sayalay)