彼は、以下の省察を通して、一抹の憂い、一抹の後悔もない
布施する心を、惹起するべきである:
「ブーメランが、投げた者の所へ戻ってくるように、善報もまた、
見返りを求めない布施者のもとに戻ってくる。」
もし、布施を受け取る人が親しい者である場合、彼は愉快な心で
こう思う「親しい人が、私に物を貰いに来た。」
もし、受け取る人が、中立的で、愛憎のない人である時、彼は愉快
な心でこう思う「布施をした後、私は彼の友情を得よう。」
もし、布施を受け取る人が嫌いな人であるとき、彼は特別愉快な心で
こう思う「私の敵が、私に物を乞いに来た。布施した後、彼は私の
親しい友となる。」
こうした事から、彼は親しい人に対応するのと同じように、
慈悲の心をもって、中立的な人、嫌いな人に、対応しなければならない。
(+ )訳者。(つづく)
(<パオ・セヤドー講述「菩提資糧」>(1999年版)
中国語版→日本語 翻訳文責Pañña-adhika sayalay)