Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

《Vipassanāハンドブック》16-2(F)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

一本の木には、五つの時期がある。

すなわち、最初の生成の時期、その後の集成の時期と相続の時期、老化の時期と無常の時期である。

最初は、一本の木として生まれる;

その後に、一日ごとにゆっくり成長する;

成長が止まった後、この木は完全に成長の状態に到達する;

次に、この木は、衰退が始まる;

最後にこの木は消失して、何もかもなくなる。

ここにおいて、色法の主要な出生期は、成長期(ācaya)と言う;

徐々に成長する時期を集成期(upacaya)と言う;

完全に成熟した状態を相続期と言う。

この三種の時期の中には、刹那の腐敗・破壊(khaṇika-jaratā)と刹那の死(khaṇika-aniccatā)があるが、二者共にあまり明確ではない。

この木が徐々に衰退する時、老年期と言う。

衰退の時期においては、それの刹那生と刹那滅の二者は、同じく明確ではない。

植物の死と、その構成要素の消失は、無常期と言う。

我々が言う所の死の期間、刹那の生、刹那の滅は、肉眼で見る事ができない。

上に区分した五つの時期を、ここにおいて説明したのは、人々の、相色(lakkhaṇa rūpa)についての、理解を助けるためである。

同様の方式を用いて、我々は一本の樹木を枝、葉、芽、花と果実という五つの時期に分けることができる。故に、一つの果実は、五つの時期に分けることができる:

出現の最初の時期、成長の第二の時期、住(持続)の三番目の時期、成熟と腐敗の四番目の時期;

及び枝から落ちて、完全な破壊を迎えるか、または消失(空)する第五番目の時期。

まさに植物の生命に五つの時期があるように、すべての生物もまた、この種の五つの生命期がある。衆生には身体の部位があり、活動または身体的行動がある。たとえば、来る、立つ、坐る、言語、思想(=思考)などでる。

一つひとつの物質において、以下の事を発見することができる:始まり、中間、終了等の過程。

(17-1につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<《Vipassanāハンドブック》 (原題 Vipassanā Dipanī)

Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>