<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
出世間果と関連する智慧は、煩悩を断じ除くことができる;
これらの煩悩は先に、出世間道と関連する智慧によって断じ除かれているが、この種の捨離煩悩は、止断(paṭippasaddhi-pahāna)と言われる。
また、涅槃に入る事を通して、すべての痛苦、煩悩を遮断するのを、出離断(nissaraṇapahāna)というが、その意味は:
永遠に、完全に、生死輪廻の束縛から解脱し、出離した事を言う。
今ここにおいて、我々はすでに三種類の智を知った:
すなわち、観智、道智(出世間道と関係のある智)、果智(出世間果と関係がある智)である。
この三種の智のうち、観智を通して、随眠煩悩を断じ除くことが出来るものの、しかし、それをば完全に、根絶やしする事はできない。
唯一、道智によってのみ、煩悩を根絶やしにする事が出来るのであるが、これらの煩悩は、それぞれ異なった道(異なる道を証悟して、異なる煩悩を断つ)に属するものである。
たとえば、預流道(sotāpattimagga)に関連する智は、すなわち、初果であるが、それはすべての邪見と疑を、完全に根絶やしにする。
初果を証した聖者は、すべての悪行を断じ除く事ができるが、これらの悪行は、来世に苦界に生まれさせ為、(+その為聖者においては)それらの悪行は、二度と生起することはない。
(23-4につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《Vipassanāハンドブック》 (原題 Vipassanā Dipanī)