南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

《Vipassanāハンドブック》23-4(F)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

一来道(sakadāgāmimagga)に関連する智、すなわち二果は、二果を証した聖者であるが、粗雑な貪欲と瞋恚、怨恨を断じ除く事ができる。

不還道(anāgamimagga)に関連する智、すなわち三果は、三果を証した聖者であるが、微細な貪欲と悪意を、断じ除くことができる。

三果を証得した不還者から言えば、彼と世人の親戚関係は断たれて、梵天界(brahma-loka)だけが、唯一、彼の往生する場所となる。

阿羅漢道(arahatta-magga)に関連する智、すなわち四果は、四果を証した聖者は、すでにすべての煩悩を、断じ除いている。

これらの煩悩は、彼より低い道果において、残留するものである。

この四果を証悟した聖者(すなわち、すべての煩悩を断じ除いた人)は、阿羅漢であり、かつ、すでに三界を、出離している。

仏教において、正断捨離(samucchedapahāna)は、最も重要で、かつ完全な出来事なのである。

今、我々は、幾つかの重点を指摘した。

これらの重点は、観智を修習する人々にとって、必須な事柄である。

三種の観智のなかで、無常随観智は、真っ先に獲得されなければならない。

なぜか?

もし、我々が、映写機によって(+映される)映画を子細に見るならば、我々は以下の事を知ることができる:

多くの美しい映像の変化は、どれほど速いことか。これらの変化は、極めて短い時間のうちに発生する。

我々は見ることができる:

100 枚または、それ以上の多くの影像・写真によって、一つの身体の移動の景色を、映し出す事を。

これらは実際には、異変と変化の作用であり、または無常、または止滅(ママ)の現象の顕現である。

もし、我々がこれらの影像の中の活動、たとえば極めて短い時間内に、身体の各部位における活動、すなわち、歩く、立つ、坐る、寝る、曲げる、伸ばす、などなどを見るならば、これらの活動は変化に満ちており、または無常性に満ちている事が分かるのである。

(23-5につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、

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<《Vipassanāハンドブック》(原題 Vipassanā Dipanī)

Ledī sayādaw著 中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>