Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『禅修指南』7‐2

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

《色彩、香、味、食素、

命根、性根、心色》

色彩(vaṇṇa):

又の名を、色所縁(rūparammaṇa)と言う。

一粒一粒毎の色聚の中には、非常に識別し易い、色法が存在している。

香(匂い、ghandha):

一粒毎の色聚の中には、皆、この色法が含まれている。

まず、あなたは、鼻浄色と有分透明界の二者を識別しなければならない。

鼻の中の四界を識別すれば、あなたは非常に容易に、鼻の内部に存在する、正確な色聚(すなわち、鼻十法聚)の中において、鼻浄色を見ることができる。

あなたが、六処門の明浄色聚と、非明浄色聚の四界を、識別する事に成功したなら、あなたは、明るく輝く、有分透明界をもまた、非常に容易に見る事ができる。

それは、心臓の中の、心所依処に依存して、生起する。

心所依処とはすなわち、心色十法聚(hadaya dasaka kalāpa)の事である。

鼻浄色と有分透明界を識別した後、あなたは、一粒の色聚を選んで、その香を識別する。

あなたは、香が、鼻浄色と有分透明界に、同時にぶつかるのを、見ることができる。

香とは、一種の、鼻識または意識によって認知することの出来る法である。

鼻識は、鼻浄色に依存して生起し、有分透明界と意識は皆、心所依処に依存して生起する。

大善意門観禅心路過程を基とする意識は、有分透明界が、心色十法聚に依存したものである(=依存して生起したものである)。

これが、なぜ、色聚の中の香を識別しようとする時、先に、香と関係のある鼻浄色と、有分透明界を、観察しなければならないのか、という問いに対する答えである。

(7-3につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語→日本語 翻訳文責 Paññādhika Sayalay>