婆羅門は人生の浮き沈みに嫌気が差し、故郷に帰ることもせず、サンガに参加して髪を剃って僧になった。彼の人生は紆余曲折あり、又父親になったり母親になったりしたので、多くの比丘が、彼をからかった:「君は母親の時に一番子を愛せたか?それとも父親の時?」 彼は最初「母親の時、子を愛する事が多かった。というのも、子は私の身体から生まれて来たのだから。」と答えていた。。 後になって、同じことを聞かれると、彼は面倒くさくもあり、又、恥ずかしくもあった。その為。彼は深山に入り、勇猛に精進努力して、最後には阿羅漢になった。。 その後、また同じサンガに戻ったが、人々は、彼が既に阿羅漢を証した事を知らない為、前と同じ様な問題を聞いた。。。 その時彼は「私は誰をも愛さない。」と答えた。。。。 彼は阿羅漢を証得した為、既に愛欲を断じ除いている為である。。。 比丘たちはこの答えを聞いて、彼に変化があった事を知り、ある種の果位を得たであろうと思われた。。。 故に、これ以降、彼を笑う者はいなくなった。彼を馬鹿にすれば、その後果は己が引き受けなければならないからである。。 この物語は、我々に「業力は人の性別を変える事ができる」事を教えている。