Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー11/12)(私家版)

仏陀の時代、ある既婚の婆羅門がいた。彼は既出の時、ハンサムで荘厳な男性の阿羅漢(Mahakaccayana)に出合った時、突然心中に邪念が生じた:「もしこの尊者が私の妻であったなら、どれ程良いことか!」阿羅漢の境地は無比に崇高であり、阿羅漢に対してこの様な不敬の心を抱く事は非常なる不善である。目、耳、鼻、舌、身体、意を正念で繋ぎ止めておくのでなければ、煩悩に侵され、邪念が生起する。上の考えが生起するや否や、婆羅門は、己の性根が変化するのを感じた。己の性根が、女性根へと変化し、男性から女性になったのである。彼は非常に恥ずかしく思い、家に帰る事ができず、他の村へ行き、ここて暮らして、結婚して子を産んだ。ある日、一人の友人が、彼の村にやって来た。彼は昔の出来事を思い出して、思うことあり、これまでの事情を全て、友人に話した。友人は「あなたはMahakaccayana尊者に懺悔しなければならない」女性になった婆羅門は、「そうなのだ。私は彼に邪悪の心を起こしたのです。私は彼に詫びなければならない。」彼は手を尽くして阿羅漢尊者を探し出して、彼に直接詫びを入れ、彼は阿羅漢から許しを貰えた。懺悔の後、婆羅門は己の性根が又変化を起こし、女性から男性に戻ったのである。