Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『禅修指南』7‐5

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

性根色(bhāva rūpa):

もし、命根を具有する非明浄色聚の中に性根があるならば、当該の色聚は、すなわち、性根十法聚であり、命根九法聚ではない。

男性には、ただ男根色のみがあり、女性にはただ、女根色のみがある。

男根色は、我々をして(+その人を)「この人は男性である」と知らしめる要素であり;女根色は、我々をして「この人は女性である」と知らしめる要素である。

あなたが、性根色を識別する事ができる時、次には引き続き、全身の六処門の性根色の識別をする。

心色(hadayarūpa):

これは意界(manodhātu)と意識界(manoviññāṇadhātu)(注24)を支える色法である。

目、耳、鼻、舌、身体の五識以外の、その他の心識は、みな、心所依処に依存して生起する。

故に、心色の相は、意界と意識界が依存する所の、色法という事になる。

心色を識別する時、心は、有分透明界において保持し、その後に、指を一本曲げてみる。

指を曲げようとしている心が、有分透明界(心色)の中で生起するのを、観察する。

その後に、それらの心は、どの様な色法に依存して、生起するのかを観察する。

当該の色法は心色と呼ぶが、それは心色十法聚の中に存在する。

あなたは、心色と共に俱生する所の、その他の九種類の色法をも、識別しなければならない。

注24:論教法によると「意界」とは、五門転向心及び受領心を言い、「意識界」とは、意界を除いた、及び双五識以外の、その他の一切の心を言う。第七章「名業処」参照の事。

(7‐6につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>