Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(72ー14/15)(私家版)

5.心所依処               心所依処の特徴は、意界(5門転向心と2個の領受心)の提供、及び意識界の依止又は意識界の支えとなる色法。作用は5根識以外の全ての心識の依処。5識とは何か?眼識、耳識、鼻識、舌識、身識である。。。。              眼識の生起は、眼浄色に依存しなければならない。耳識の生起は、耳浄色に依存しなければならない。鼻識の生起は、鼻浄色に依存しなければならない。舌識の生起は、舌浄色に依存しなければならない。身識の生起は身浄色に依存しなければならない。この5個の根識以外に、全ての心識の生起は、皆、心所依処に依存する。心所依処の現起は、これらの名法を支える事である。心所依処は、心臓の下下部において流動する所の血の中である。心臓全体、ではない。心所依処も又過去の業によって生じたものであり、同じく生滅の法である。一つ一つの心識刹那毎に、心所依処は生じる。一つのまばたきにおいて、10万億個の心識刹那が生滅する。故に、心所依処も又刹那生滅する。これは即ち、生滅の法である。全ての色法は、皆生滅の法である。心所依処は、必ず、その他の9個の色法と共に生起する。これを「心所依処10法聚」と呼ぶ。地、水、火、風、色彩、香り、味、食素、命根、心所依処。もし、一本の指を動かしたいと思ったならば、必ず、心に指を動かしたいと言う心念が生起する。この心念は、心所依処において生起するのである。