Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

『智慧の光』(3-5)(K氏依頼分)

【原稿P7】この段階において、あなたは入出息の長短に対して、覚知を育成しなければならない。ここで言う長短とは、寸法の事を言うのではなく、時間の長さを指している。一つ一つの、入出息の時間の長さを覚知する事を通して、あなたは入出息の時間がある時は長くある時は短い事に気がつくであろう。この段階において、あなたががしなければならない事は、ただ単純に息を覚知し続けるだけ、である。。………………… もし、黙念したいのであれば、“入る、出る、長い。入る、出る、短い“ と黙念してはならず、ただ “入る、出る“ とのみ黙念し、同時に息の長い又は短いを覚知するべきである。。………………………………………………    ある時には、一回の静坐のあいだに、息は最初から最後まで長い事があり、ある時には、最初から最後まで短い事がある。しかしあなたは故意にこれらをして、長くせしめたり短くせしめたりしてはならない。……                ここにおいて、息の長短に注意を払うのは、ただ心をして息に専注させる為であり、専注力の重点は尚、息にあるのである。故にあなたは、それが一体、どのくらい長いか短いかを、余りに、気にし過ぎてはならない。もしあなたがその様にするならば、あなたの択法覚支が強すぎて、心は却って安定する事が出来ないのである。…………………………………………………………                ある種の禅の修行者は、この段階において禅相が出現する。もし、平静に修行を、一時間続けた後、禅相が尚出現しないならば、あなたは次のステップに向わなければならない。即ち、“ 私は息の全身、即ち息の全体を覚知しながら、入息する“ 及び “ 私は息の全身、即ち息の全体を覚知しながら出息する“ という修習である。。。……………………………………………………………………★緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属Paññādhika Sayalay (般若精舎)